種別 論文
主題 セメントの初期硬化収縮に関する基礎的研究
副題
筆頭著者 城安市(徳山曹達)
連名者1 吉田智則(徳山曹達)
連名者2 志澤三明(徳山曹達)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 537
末尾ページ 542
年度 1993
要旨 はじめに
近年、構造物の大型化に伴ない、打設面の大きなコンクリートを打つ機会が増えている。この際、セメント硬化の比較的初期にしばしばひび割れの発生が見られる。この初期ひび割れの主な原因として次のことが考えられる。一つは、セメントの水和反応に伴ない発生する水和熱による温度上昇が原因の温度ひび割れである。もう一つは、セメントが本来持っている水和時の化学収縮により発生する硬化収縮ひび割れである。温度応力によるひび割れの防止策としては、セメントの低発熱化や、コンクリート材料及び躯体の冷却等の方法がとられており効果を上げている。しかしながら、セメントの硬化収縮のひび割れへの影響度については、ほとんど検討が行われていない。本報告では、セメントペースト及びモルタルでの初期硬化収縮を精度良く求めるための条件を確立し、各種ポルトランドセメントの硬化収縮量を測定し、水和反応及び組織との関係を検討したので報告する。
結論
セメントの水和による材令7日までの硬化収縮を、各種ポルトランドセメントについて測定した結果、以下のことが明らかとなった。1)硬化収縮は、収縮の機構により二つの段階に分けられる。第一段階--分散している粒子間の水がセメントの水和反応で起こる化学収縮により消費され、セメント粒子間の距離が急激に減少して起こる収縮の段階。第二段階--粒子が水和物のからみによって完全に接触し、剛体構造ができあがった上に化学収縮が起こり、化学収縮力と構造の剛性とがバランスしながらゆっくり収縮していく段階。2)硬化収縮のおもな部分は第一段階に当たる収縮量に左右されるため、セメントの水和反応速度による収縮の差は明らかではない。
PDFファイル名 015-01-1089.pdf


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