種別 論文
主題 コンクリートの共振周波数・超音波伝播速度と弾性係数及び強度との関係について
副題
筆頭著者 川上英男(福井大学)
連名者1 脇敬一(福井大学)
連名者2 今井重行(福井大学学生)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 619
末尾ページ 624
年度 1993
要旨 まえがき
コンクリートの非破壊試験としてはいくつかの方法が挙げられているが、ここではそのうち超音波速度法と共振法を取り上げた。コンクリートの非破壊試験は、主として圧縮強度の推定を目的とするだけにこれらの非破壊試験結果と圧縮強度の関係について多くの研究成果が報告され、例えば文献1、2は、それらを要領よくまとめたものとして参考に値する。ところで超音波伝播速度も共披周波数もコンクリートの比重や弾性性質を計測対象とするものであって、圧縮強度との間に物理的因果関係があるとは云えず、単に経験的事実を取り上げているものである。コンクリートの初期弾性係数(E0)あるいは圧縮強度の1/3の応力度における割線弾性係数(EC)といった弾性指標に対して、それでは超音波伝播速度(V)・共振周波数(f)はその圧縮強度(FC)との対応よりもより忠実な指標となり得るものであろうか?本報告はこの様な観点から起音波伝播速度や共振周波数を計測したコンクリート供試体の圧縮試験を行い、それによって得られたE0、EC及びFCbr>むすび
材令4週・湿潤状態のコンクリートに対して計測した超音波伝播速度及び共振周波数と、同一試験体の圧縮試験によって得られた初期弾性係数、強度の1/3の応力度における割線係数ならびに圧縮強度との相関関係を検討した結果、実験に供した粗骨材の岩種6種(砕石1種、川砂利5種)のコンクリートにおいて次の点が明かとなった。1)骨材の岩種と含有率が同じコンクリートにあっては、超音波伝播速度及び共振周波数より算定した動弾性係数と初期弾性係数・割線係数及び圧縮強度との間に相関性が認められる。それぞれの2者間の相関係数は圧縮強度において最も高く、次いで割線弾性係数、そして初期弾性係数の順である。(相関係数が圧縮強度に対して最も大きくなる理由の解明は今後の課題である。2)5種競の岩質の川砂利コンクリートの結果を集計した場合には、超音波伝播速度・共振周波数より算定した動弾性係数と、初期弾性係数及び割線弾性係数との間にはそれぞれ相関性が認められる。一方、圧縮強度との間には明瞭な相関性は認められなくなる。以上からコンクリートの弾性性質については、粗骨材岩種を一括して取り扱っても超音波伝播速度や共振周波数といった非破壊試験からの推定が可能であることが示きれた。一方、コンクリートの圧縮強度に対しては骨材岩種を区別して取り扱うことが重要であることが示された。
PDFファイル名 015-01-1103.pdf


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