種別 論文
主題 鉄筋腐食したコンクリート供試体の力学特性とAE特性
副題
筆頭著者 村上祐治(間組)
連名者1 大津政康(熊本大学)
連名者2 平山幸司(熊本大学学生)
連名者3 山下英俊(間組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 685
末尾ページ 690
年度 1993
要旨 まえがき
鉄筋コンクリート構造物の劣化が頻発しており、塩分がコンクリート中へ浸透して鉄筋が腐食・膨張してひびわれなどが発生する塩害が多発していることが報告されている。鉄筋腐食した鉄筋コンクリートは、さびの膨張によって鉄筋の周囲のコンクリートを損傷させて、コンクリートと鉄筋の付着特性が低下することが考えられる。このように、鉄筋腐食した鉄筋コンクリートは、定着方法にもよるが、鉄筋コンクリート部材の保有耐力、破壊形態などが変化する。定着を鉄筋の付着による場合には、保有耐力が健全な鉄筋コンクリートの85%程度になり、フックをつけて定着をする場合には、保有耐力はあまり変化しないが、破壊時のひびわれ形態(幅、間隔)が変化することが報告されている。鉄筋腐食した鉄筋とコンクリートの付着特性は、まだ、不明な点が多く、定量化までは至っていない。本研究は、鉄筋とコンクリートの付着特性を明らかにすることを目的として、促進電食実験を行って鉄筋を腐食させ、そして、2種の付着強度試験を通じて、鉄筋を腐食した場合の付着特性を荷重、変形およびAE(アコースティック・エミッション:以下、AEと略す)などで評価するものである。
結論
今回の実験結果より次の結論を得た。(1)付着強度は、電食50時間でピークとなり、電食時間がそれ以降の付着強度は低下した。また、付着の剛性は、健全なものに比べて腐食したものが高くなっている。(2)健全なもので基準化した付着強度比は、腐食50時間で5〜10%増加し、それ以降低下し、腐食300時間で30〜60%の低下になった。(3)鉄筋腐食した付着剛性は、健全なものに比べて大きくなり、また、そのバラツキは、電食時間が増加するにしたがって大きくなった。(4)両引き実験によるひびわれ本数は健全なものに対して少なくなった。また、ひびわれ発生荷重は同程度であったが、そのひびわれ幅は腐食時間が増加するにしたがって広くなり、100時間以上になると、0.2mm程度になった。(5)ひびわれが発生すると、AEヒット数の急増および振幅値が大きいAEが発生した。
PDFファイル名 015-01-1114.pdf


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