種別 論文
主題 クリープを考慮したマスコンクリートの温度応力に関する研究
副題
筆頭著者 野村幸広(名古屋工業大学大学院)
連名者1 上原匠(名古屋工業大学)
連名者2 梅原秀哲(名古屋工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
1
先頭ページ 1121
末尾ページ 1126
年度 1993
要旨 まえがき
マスコンクリートの温度応力問題では、現在のところ、解析手法として有限要素法等を用いて温度応力を推定することが可能となっている。しかし、若材令時のコンクリートの応力-ひずみ閑係に関しては、時間の経過に伴う弾性係数の増加およびクリープその他による応力緩和の影響を考慮し、さらにこれらが温度履歴や材令に大きく依存していることを的確に表す解析モデルの提案や研究例も十分とはいえない。著者らは、これまでに圧縮クリープ試験結果を基にクリープを考慮した温度応力解析を行い、圧縮応力が作用する範囲内では実測結果を精度よく推定できるが、圧縮クリープ試験結果を引張応力側に適用した場合、実測値を過大評価する傾向にあることを明らかにしている。そこで本研究では、若材令時のコンクリートのクリープ特性の把握を目的として、若材令時のコンクリート圧縮クリープ試験に加え、引張クリープ試験を行い、粘弾性レオロジーモデルによるクリープ構成式を構築した。きらに、温度応力の計測を行った鉄筋コンクリートボックスカルバートを対象として、クリープを考慮した温度応力解析を行い、実測結果との比較検討を行った。
結論
本研究で得られた結果をまとめると以下の通りである。1.若材令コンクリートの引張クリープ試験により、圧縮応力履歴の大きさが大きくなるほどクリープひずみが励起するが、圧縮応力履歴の期間が長くなるほどクリープの終局ひずみは減少する傾向にあることまた、温度が20℃の場合のクリープコンプライアンスと比べて30℃の場合は約1.1倍、40℃の場合は約1.3倍となることが明らかとなった。2.若材令コンクリートの引張クリープ構成式として、Voigt要素2個とダッシュポット1個を直列結合した5要素モデルが試験結果と最も良く一致することが明らかとなった。3.温度応力の計測を行った構造物を対象として、積算温度によって評価した弾性係数に、圧縮および引張の両クリープ構成式を組み込んだ有効弾性係数Ecを用いて温度応力解析を行った結果、圧縮側、引張側ともに実測値と良く一致し、本研究で構築したクリープモデルを用いることにより、精度よく温度応力が推定できる見通しが得られた。
PDFファイル名 015-01-1190.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る