種別 論文
主題 有限要素法によるスラブ状コンクリートの温度ひびわれ解析
副題
筆頭著者 岩本隆裕(岐阜大学大学院)
連名者1 篭橋広文(岐阜大学大学院)
連名者2 森本博昭(岐阜大学)
連名者3 小柳洽(岐阜大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1149
末尾ページ 1154
年度 1993
要旨 はじめに
マスコンクリート構造物では、セメントの水和熱により大きな温度変形が生じる。この温度変形が基碇、岩盤あるいはコンクリート自身に拘束されることによって温度応力が発生し、この応力が過大になると温度ひびわれが発生する。この温度ひびわれを完全に防止することは、技術的あるいは経済的に困難な場合が少なくない。そこで最近では、ひびわれの発生はある程度許容するが、ひびわれを制御し、ひびわれ幅をある許容値以下に制限しようとする考え方が注目されている。これに伴い、ひびわれ幅、長さ、間隔、位置等の温度ひびわれ特性を精度良く推定する方法の確立が強く求められている。著者らは、これまでに外部拘束応力が卓越する壁状構造物について有限要素法を用いた温度ひびわれ解析を実施し、その解析手法の適用性について検討している。これまでの研究成果から、壁状構造物には本解析手法は有効であり、十分な適用性を有することが明らかとなっている。そこで本研究は、外部拘束に加えて内部拘束も大きく影響するスラブ状コンクリート(橋脚フーチング)を対象として、本解析手法の適用性を検討したものである。
まとめ
本研究では、フーチングを対象として離散型ひびわれモデルを導入した有限要素法による温度ひびわれ解析を実施した。本研究で得られた結論をまとめると次のようになる。(1)本解析手法によって得られた温度応力およびひびわれ幅の解析値は、実測結果と良好に対応した。2層打ち施工のフーチングでは、比較的複雑な温度応力発生メカニズムとなるが、このような構造物に対しても本解析手法は適用が可能であることが明かとなった。(2)2層打フーチングでは第1層にまず内部拘束が主因となるひびわれが発生する危険性がある。しかし、ひびわれ幅は材令の進行にともない次第に減少し、最終的には閉じる傾向にある。(3)第2層には、外部拘束が主因となるひびわれが発生する危険性がある。この場合、ひびわれはほぼ断面を貫通するまでに進展し、ひびわれ幅も材令が進行しても大きく変化せずに残留する傾向を示す。(4)第1層コンクリートの若材令期に内部拘束による表面ひびわれが生じても、以後のフーチングひびわれ挙動には大きな影響はない。
PDFファイル名 015-01-1195.pdf


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