種別 論文
主題 細径鉄筋継手の補強に関する実験的研究
副題
筆頭著者 木曽茂(日本道路公団)
連名者1 山本忠守(日本道路公団)
連名者2 飯束義夫(日本道路公団)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 271
末尾ページ 276
年度 1993
要旨 はじめに
近年、増大する交通量に対して高速道路の高速性および定時性等を確保するために、軍線数を増す拡幅工事量も増加している。橋梁スラブ等の拡幅工事において、D13〜D22程度の細径鉄筋の継手として従来からの一般的な重ね継手を用いた場合に、鉄筋継手が一断面に集中することおよび所定の重ね合せ長さを確保するために旧コンクリートの取り壊し量が多くなること等の問題が生じている。本報告は、これらに対処するために、重ね継手に替わる溶接継手およびCFRP補強材(CFRP:炭素繊維強化プラスチック)を用いた重ね継手等を有する供試体の載荷試験を行ない、その実験結果および考察について述べるものである。なお、CFRPラセン筋および補強筋は、鋼製ラセン筋等と比較して次のようなメリットがある。(1).錆等の問題がないので、最小かぶりの規定等を受けない。(2).CFRP補強材は、コンクリート打込み時にはラセンピッチ方向にある程度フレキシブルであるのでコンクリートの充填性に優れ、硬化後はコンクリート中に固定され補強効果がある。
まとめ
細径鉄筋継手の低サイクル疲労試験に関する実験を行った結果、本実験の範囲内で次のことが言える。(1)鉄筋の継手長さを鉄筋呼び径の10倍とした重ね継手(10Dの重ね継手)をCFRPラセン筋およびCFRP補強筋で補強すると、6〜17%程度曲げ耐力が大きくなるが、継手の無い供試体と比較した場合は70%程度の曲げ耐力であった。(2).10Dの重ね継手ではひびわれが継手部に集中し、応カ集中する優向があるが、継手長さと同じ区聞をラセン筋で補強した場合は、さらに集中度が大きくなる傾向にある。(3).10Dの重ね継手をCFRP補強筋で補強(補強区間は継手の2倍)した場合には、ひびわれが分散され、継手部への応力集中が緩和される。(4).10Dの重ね継手が割裂破壊等によって付着切れを起こした場合、CFRP補強筋が鉄筋応力を一部負担する。鉄筋継手が一断面に集中する場合の補強方法としてCFRPラセン筋およびCFRP補強筋を使用することができるが、補強範困が短い場合には応力集中度が大きくなるので、今後、補強範囲等を試験等により定める必要がある。
PDFファイル名 015-01-2045.pdf


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