種別 論文
主題 パーシャルPCはり部材の消散エネルギーに及ぼす載荷履歴の影響と損傷評価
副題
筆頭著者 井上晋(京都大学)
連名者1 服部篤史(京都大学)
連名者2 宮川豊章(京都大学)
連名者3 藤井学(京都大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 401
末尾ページ 406
年度 1993
要旨 はじめに
現在、設計レベルにおけるコンクリート構造物の耐震安全性は、一方向単調荷重下の変位靭性により照査されていることが多い。しかし、正負交番の繰返し荷重となる地震荷重下では、コンクリート部材の靭性は単調荷重下と較べ著しく低下すること、コンクリート構造物の地震による損傷は構成部材の履歴吸収・消散エネルギーと密接な関係があることが知られており、近年、繰返し荷重作用による靭性の低下や履歴吸収・消散エネルギーを考慮した損傷評価指標が提案されつつある。しかし一方では、部材の消散エネルギーに影響を及ぼす要因は多く、特に、載荷履歴が異なれば消散エネルギーの累積挙動が異なることが指摘されている。本研究では、従来研究例の少ないパーシャルPC(以下PPC)はり部材を対象として、載荷履歴が消散エネルギーの累積挙動に及ぼす影響を、緊張率および横拘束筋体積比を要因として検討し、これらの諸要因と消散エネルギーの関係の定式化を試みるとともに、消散エネルギーに基づく考え方を提案することを目的とした。
まとめ
本研究より得られた主な結果をまとめると以下のようになる。(1)PPCはり部材の各変位振幅における無次元化消散エネルギーは、変位増加過程では与えた変位の1次関数として、変位減少過程では変位の2次関数として定式化することができる。また、これらの式中の係数の値は、緊張率の値に影響を受ける。(2)終局時までの無次元化累積消散エネルギーは、横拘束筋体積比と緊張率の関数として定式化することができる。また、載荷履歴が終局時までの無次元化累積消散エネルギーに及ぼす影響は、緊張率が小さいほど大きい。(3)本研究で提案した方法により、PPCはり部材の地震による損傷をある程度定量的に表すことができる。しかし、より正確な評価を行うためには更なる検討が必要である。
PDFファイル名 015-01-2067.pdf


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