種別 論文
主題 曲げを受けるRC梁の被りコンクリート圧壊後の耐荷力と靱性に及ぼす圧縮鉄筋の影響
副題
筆頭著者 矢代秀雄(五洋建設)
連名者1 花井重孝(日本大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
2
先頭ページ 431
末尾ページ 436
年度 1993
要旨 まえがき
鉄筋コンクリート梁(RC梁)の曲げ実験を、筆者らは単純支持2点集中荷重で行ってきた。複筋梁で引張鉄筋比が釣合鉄筋比以下のとき、荷重を加えるとモーメント(M)-たわみ(δ)関係は図-1のようになる、A点で初めにスパン中央の梁下端にひび割れが発生して剛性が低下し、B点で引張鉄筋が降伏してたわみ曲線は急に折れ曲がり(部材降伏)、ほとんど水平に近くなる、その後耐荷力はわずかではあるが上がりC点で最大耐力に達する。それから耐荷力が少し落ちたところD点で圧縮側の被りコンクリートが圧壊し始める、続いてE点で圧備鉄筋が座屈すると耐荷力が急に低下し、図-1の(I)の状態となる。しかし、ここで圧縮コンクリートを横補強筋(あばら筋など)によって拘束するとともに、圧縮鉄筋の圧縮応力が座屈によって低下しないようにしておけば、図-1の(II)、(III)、(IV)のように耐荷力の低下は防げる。図-1の(II)の状態はE点で被りコンクリートが剥落するが、E点からF点まで、圧縮鉄筋の圧縮応力が座屈によって低下しないので、ほぼ一定の耐荷力を保ち、P点で圧縮鉄筋が座屈し耐荷力が低下している場合である。図-1の(III)の状態はE点で被りコンクリートが剥落するが、E点からG点まで(II)と同様ほぼ一定の耐荷力を保ち、G点で引張鉄筋がひずみ硬化に入り耐荷力はわずか上がりH点で圧縮鉄筋が座屈し耐荷力が低下している場合である。図-1の(IV)の状態はE点で被りコンクリートが剥落するが、E点からG点まで(II)と同様ほぼ一定の耐荷力を保ち、G点で引張鉄筋がひずみ硬化に入り耐荷力はわずかずつ上がり、I点で圧縮鉄筋がひずみ硬化に入り耐荷力は更にわずかずつ上がり、J点で圧縮鉄筋が座屈し耐荷力が低下している場合である。本論では曲げを受けるRC梁の被りコンクリート圧縮後の耐荷力と靱性に及ぼす圧縮鉄筋の影響を検討するために、既往の引張鉄筋は一定にして、圧縮鉄筋を変えた試験体の実験の他に、圧縮鉄筋は一定にして、引張鉄筋を変えた試験体の実験を行った。
まとめ
引張鉄筋が一定で圧縮鉄筋を変えた場合も、圧縮鉄筋が一定で引張鉄筋を変えた場合も有効複筋比と横補強筋間隔が耐荷力に関係することがわかった。すなわち、曲げを受けるRC梁の被りコンクリート圧壊後の耐荷力と靭性は、有効複筋比が大きければ、横補強筋間隔が大きくてもよいことと、有効複筋比が小さいときは、横補強筋間隔を小さくする必要があることが解った。
PDFファイル名 015-01-2072.pdf


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