種別 論文
主題 反曲点を有するRCはりのせん断破壊に対する斜ひびわれの影響
副題
筆頭著者 古内仁(北海道大学)
連名者1 高橋義裕(北海学年大学)
連名者2 上田多門(北海道大学)
連名者3 角田与史雄(北海道大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 449
末尾ページ 454
年度 1993
要旨 まえがき
鉄筋コンクリート部材の連続桁やラーメン構造等のはりでは、スパン内で曲げモーメントが反曲しせん断破壊機構が複雑となる。土木工学の分野では、せん断耐力について過去に多くの研究が行われているが、それは1点あるいは2点載荷の単純ばりが主で、上記のような反曲点のある部材についての研究は数少ない。本研究は、現在までに実験を主体とした研究を進め、せん断耐力の評価法を検討してきた。その結果、反曲点のあるはりの支間内では正の曲げモーメント側と負の曲げモーメント側にそれぞれ斜ひびわれが生じ、両者の斜ひびわれが破壊に深く関わっていることが明らかになった。例えば、同一支間内において反曲点から載荷点位置あるいは支点位置までを分割してせん断スパンと考えたとき、斜ひびわれの発生はこの2つのせん断スパン(あるいはせん断スパン比)の大きさが主たる要因となっているようである。通常、単純ばりの斜引張破壊におけるせん断耐力は、せん断スパン比が大きくなれば小さくなる傾向にあるが、反曲点のあるはりについても同様で、2つのせん断スパンのうちの大きい領域に最初に斜ひびわれが生ずる。このとき、この最初のひびわれの発生と同時にあるいは若干の耐力増加の後にそのひびわれの開口によって破壊に至るケースと、大幅な耐力増加の後、新たな斜ひびわれが発生して破壊に至るケースがある。そこで、本研究は破壊に影響を及ぼす斜ひびわれの発生のし方を検討し、反曲点を有するはりについてせん断耐力の算定法を探求した。
まとめ
張出しを有するRCばりによるせん断実験から、反曲点をもつはりのせん断耐力と発生した斜ひびわれの関係について検討し、次の結果を得た。1)反曲点を有するはりのせん断破壊形式は、反曲点を挟む2つのせん断スパンの大きさによってある程度予想することができる。2)大きい方のせん断スパン比が、3.5以上であるときにはそのせん断スパンに生じた斜ひびわれで破壊が起こり、せん断耐力は斜引張耐力式による算定値が近い値を示す。3)大きい方のせん断スパン比が、3.5以下であるときは新たな斜ひびわれが発生するまでせん断耐力が増加する。4)その場合、せん断耐力は小さい方のせん断スパンにおける斜引張耐力か、大きい方のせん断スパンにおける斜引張耐力と載荷点と支点を結んで形成される圧縮斜材のせん断耐力の和の小さいほうが近い値を示す。
PDFファイル名 015-01-2075.pdf


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