種別 論文
主題 PC、PPC及びRC骨組の地震応答性状
副題
筆頭著者 西山峰広(京都大学)
連名者1 渡辺史夫(京都大学)
連名者2 六車煕(京都大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
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先頭ページ 1125
末尾ページ 1130
年度 1993
要旨 はじめに
プレストレストコンクリート(以下PCと略記)骨組が鉄筋コンクリート(以下RCと略記)骨組と比較して地震時にどの程皮大きな応答変位を示すのかは、コンクリート系構造物としてRCからPCまでを一連の構造形式として扱い、PC骨組の設計用地震荷重をRC骨組を基礎にして設定する場含に必要である。PCの地震応答性状については過去いくつかの研究が見られるが、RCに対する研究と比べてその質・量ともに劣る。本研究では、Thompson and Parkによって提案されたコンクリート系部材断面のM-φ関係を修正することにより、新たにフルプレストレスのPC部材断面からRC断面までのM-φ関係モデルを作製した。また、これを梁柱骨組の梁の材端塑性ヒンジ領域に適用し、動的弾塑性解析を行ない、PC、パーシャリープレストレストコンクリート(以下PPCと略記)及びRC骨組の地震応答性状を比較した結果を報告する。
まとめ
PC骨組に対してRC骨組と比べて大きな設計用地震荷重を設定することは、PC骨組の地震時応答をRC骨組と同程度に抑えようという意図から生じている。これは、PC骨組の変位応答がRC骨組と比較して平均して1.3倍程度になるという過去の研究結果を反映したものである。しかし、これらの研究は、せん断質点系に対して行なわれたものであり、PC部材から得られた履歴復元力特性を層の履歴復元力特性に適用している。このため応答変位はかなり大きくなるはずである。実際にはRCである柱の履歴復元力特性が大きく影響を及ぼすため過去の研究ほど応答は大きくならない。したがって、PC骨組の地震時応答を抑えるためではなく、PC骨組がRC骨組と比べて靭性に劣るという点から設計用地震荷重を大きくし、到達できる強度と絶対的な変形を大きくするためと解釈すべきである。但し、この点に関しても横拘束コンクリートや一様伸びの大きな鋼材の利用によりPC部材の変形能力を改善できることが示されており、PC骨組に対してRC骨組よりも大きな設計用地震荷重を設定する根拠はあまりないと考えられる。
PDFファイル名 015-01-2190.pdf


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