種別 論文
主題 構成部材の特性に基づくフレームの耐震性能について
副題 福原安洋
筆頭著者 呉工業高等専門学校(嶋津孝之)
連名者1 広島大学(荒木秀夫)
連名者2 広島大学(大田和彦)
連名者3 近畿大学
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
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先頭ページ 1131
末尾ページ 1136
年度 1993
要旨 はじめに
図-1.1に示すフレームは、集合住宅用として開発されたラーメン要素で、出来るだけ開口を大きくとるため、柱の梁とせいの比(D/b)の大きい中柱と細長い(L/D小)側柱で構成されている。すなわち、せん断破壊形を生じ易い中柱と大きな変動軸応力度を負担する側柱で構成されている。骨組が梁崩壊形メカニズムを形威した際の靭性を得るため、梁主筋を減らして対応することも可能であるが、このフレームの特徴を生かすためには、このような断面形状のままで、耐力と靭性が得られることが望ましい。このフレームの模型実験結果については、文献(1)に発表されているが、図-1.1のように、(せい/幅)比が2の長方形断面の中柱は、曲げ降伏が先行し、耐力的には十分な設計せん断強度を示すものの、図-1.2の荷重-部材角図に示すように、終局的には、せん断破壊のような靭性不足を示し、水平部材角が1/70付近で脆く破壊している。また、1層部分において、中柱だけでなく、側柱、梁端部、および、接合部の損傷が大きい点も気がかりである。そこで、本研究では、このフレームを構成する部材を部分的に取り出して加力実験を行い、フレームの破壊の再現検証を行うとともに、靭性の向上と、荷重たわみループの改良を目的とした配筋を有する試験体による実験も実施し、フレームの耐震性能の向上を目指すものである。また、部材の個別の特性から、フレーム全体の特性を関連ずけた研究も少なく、この点についても検討を行うことも研究の目的としている。
まとめ
特性の異なる部材で構成されたフレームに対して、部材の特性からフレームの靭性などの荷重変形特性を予測することが可能であることが確認できた。また、せいの大きい柱について、pw<0.4%の場合で、sQc/mQc<1.5のものは、部材角1/50以下で崩壊することもあることが明かとなったが、配筋の工夫により、靭性の改良が可能であること、また、X配筋の応力負担と変形についてトラス作用効果で説明できることが確認された。
PDFファイル名 015-01-2191.pdf


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