種別 報告
主題 砕石粉を用いた高流動コンクリートの品質に関する実験的研究
副題
筆頭著者 黒島毅(松村組)
連名者1 浦野英男(松村組)
連名者2 田村博(日本建築総合試験所)
連名者3 大橋正治(日本建築総合試験所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 177
末尾ページ 182
年度 1993
要旨 はじめに
砕石・砕砂を生産する際、副産物として産出される砕石粉の有効利用に関する研究の成果として、コンクリートの製造時に砕石粉を適切量混入することにより、硬化後のコンクリートにアルカリ骨材反応抑制効果があること、圧縮強度が増加することがあげられ、さらに実施工へ向けての研究を進めている。一方、最近は高性能AE減水剤で流動性を付与した高流動コンクリートの研究が盛んに行われ、締固めなしで打設できるコンクリートの施工例も増加してきた。そこで両者の長所を生かすべく、資源の有効利用ができる砕石粉使用コンクリートを、締固め作業の省力ができる高流動コンクリートにすることが可能かどうか製造を行い、その硬化後の品質について検討を行った。本報は、砕石粉を混入したコンクリートを、高流動コンクリートとした場合の硬化後のコンクリートの品質について実験を行い、その結果をまとめたものである。
まとめ
砕石粉を用いた高流動コンクリートの硬化後の品質について行った今回の実験の結果、以下のことが明らかとなった。(1)圧縮強度は、水セメント比が同じ一般コンクリート(単位水量189kg/m3、水セメント比60%、砕石粉末混入)に比較して、約1.5倍の値を示した。また、圧縮強度と静弾性係数の関係は日本建築学会鉄筋コンクリート構造計算基準に示されている式{E=2.1×105×(γ/2.3)1.5(Fc/200)0.5}にほぼ一致していた。(2)圧縮強度が高くなる要因として、砕石粉を用いることにより全細孔量が減少し、コンクリートが緻密化したことが考えられる。(3)乾操収縮率は、乾燥期間3か月時では一般コンクリートと同等かやや大きくなる傾向となった。(4)気泡間隔係数は概ね200μm以下であったが、凍結融解作用に対する抵抗性試験において相対動弾性係数の低下は顕著であった。今後の検討を要する。(5)促進中性化試験(期間2か月)での中性化探さは、一般コンクリートと同等であった。今後、砕石粉を用いた高流動コンクリートの実機による製造および施工実験等を行い、さらに研究を進めていきたい。
PDFファイル名 015-02-1028.pdf


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