種別 報告
主題 低熱ポルトランドセメントを用いた高強度コンクリートの強度発現と温度上昇
副題
筆頭著者 栩木隆(秩父セメント)
連名者1 高野幸男(秩父セメント)
連名者2 佐藤孝一(熊谷組)
連名者3 菅一雅(熊谷組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
1
先頭ページ 399
末尾ページ 404
年度 1993
要旨 はじめに
近年、鉄筋コンクリート構造物の大型化、高層化に伴い、高強度コンクリートの使用例が増加しているが、通常のコンクリートに比べて単位セメント量が増すことから、部材の温度上昇が大きくなり、温度ひびわれ発生の危険性が増大する。本報は、混合材を用いない、高ビーライト型の低熱セメントを高強度コンクリートに適用した場合の強度発現性および温度上昇低減効果について検討した結果をとりまとめたもので、水セメント比45%、35%、25%のコンクリートにおける圧縮強度、断熱温度上昇および実部材における温度上昇測定結果等について報告する。
まとめ
低熱ポルトランドセメント(Lセメント)を高強度コンクリートに用いた本実験より次のことがわかった。(1)ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤を用いた場合、LセメントはNセメントに比べて、低水セメント比において同一の流動性を得るために要する混和剤使用量が少なく、Lセメントの使用は高強度コンクリートの練り混ぜに対して有効と考えられる。(2)LセメントはNセメントに比べて初期材令での強度が小さく、28日強度はNセメントの7日強度と同程度であるが、長期材令での強度発現が大きく、材令56日でNセメントと同程度の強度を示す。(3)Lセメント使用、W/C25%調合のコンクリートの場合、室内試験において材令91日で1200kgf/cm2程度の圧縮強度が得られた。(4)LセメントはNセメントに比べて、特に初期材令での温度上昇量が小さく、実際の高強度コンクリート部材の温度上昇低減に対してLセメントの適用は極めて有効と考えられる。(5)厚さ80cmの実部材の温度履歴測定結果によれば、W/C45%調合においてLセメントの温度上昇量はNセメントに比べて20℃以上小さく、またLセメント使用、W/C25%調合の温度上昇量についてもNセメント使用、W/C45%調合のそれを8℃程度下回り、高強度コンクリート部材の温度上昇低減に対してLセメントの適用が有効であることが確認された。
PDFファイル名 015-02-1066.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る