種別 報告
主題 コンクリート構造物における超音波試験法の改善
副題
筆頭著者 山口哲夫(東横エルメス)
連名者1 丸茂文夫(東横エルメス)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
1
先頭ページ 613
末尾ページ 618
年度 1993
要旨 まえがき
コンクリートの超音波試験では対応技術と実施例が必要であり、試験の精度向上を目的とした以下の改善案を報告する。(a)コンクリートのひびわれに鉄筋が介在する場合の、ひびわれ深さの測定法、(b)超音波法で床版の厚さを測定する場合のうち、床版の端部付近の測定で起きる曖昧さを避ける方法の2案である。(a)のひびわれ深さ測定法は、発振・受信の両探触子をひびわれを挟んで等間隔に当て超音波を送彼し、ひびわれの底の部分から送波の直接波と直角に進む回折波をコンクリート表面で検出し、その検出位置とひびわれとの距離から、ひびわれ深さを求める、直角回折波法である。この測定の容易な場合と、鉄筋のために、ひびわれ深さの測定が妨害される場合の対応案を報告する。(b)のコンクリートの厚さ測定法は、低い繰り返し周波数で超音波パルスを送り、受信彼をFFTアナライザでフーリエ解析する方法である。この方法での床版の端部の測定では、平行対向面からの反射波以外に、端部の底隅の不要な2回反射波が小さく受信された。この対応案を報告する。金属超音波の鋭い主ビームの指向性と異なり、本報の送波探触子のコンクリート試験体300mm伝搬距離の指向性は、正面角度±45°以内の受信音圧は同一、それ以上で急減し90°の真横で正面音圧の1/10の広角度であった。また各反射点を波源とする反射披の指向性は、放射の指向性と一般に似ている。従って端面や底面では、幾何光学的な角度以外の方向へも少量は反射し、伝搬していると思われる。
まとめ
鉄筋のあるひびわれ深さの測定のうち、容易に測定できる方法の要約を報告のあと、この延長として、従来難しいとされて来た、床版の縦横の鉄筋の下側に入っている深いひびわれ深さ測定法の研究結果を報告した。すなわち、超音波の送受両探触子を結ぶ線の方向を鉄筋と斜めに当て測定する方法である。また厚さ測定では、床版の端部の測定で、底隅での2回反射波がわずかながら測定された結果とその対策を報告した。対策として、低い繰返し周波数の超音波の送波の受信波のフーリエスペクトルで厚さを求めるこの手法において、繰返し周波数を変化させながら得られる受信彼を加算平均したスペクトル図を測定し、この極大値を見る方法を提案し、結果を報告した。
PDFファイル名 015-02-1102.pdf


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