種別 委員会報告
主題 充填材の品質評価研究委員会報告
副題
筆頭著者 辻幸和(群馬大学工学部建設工学科)
連名者1 鈴木一雄(全国生コンクリート工業組合連合会)
連名者2 牛島栄(青木建設)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 11
末尾ページ 18
年度 1993
要旨 委員会の設立目的
充填材には、P Cグラウトやプレパックドコンクリート用注入モルタル等のように従来から有用されてきたものの他に、RM構造用グラウト、逆打ち高流動コンクリートおよび各種充填コンクリートなどといった新しい分野においても、他に代替えできない材料として、セメントペーストやモルタルとしてだけでなく、コンクリートとしても幅広く活用されている。しかしながら、これらの充填材は、これまでそれぞれ用途別に研究開発され、また有用されてきたため、これらの品質が共通の基準で相互に評価されたことは、皆無といえる。そして、これらそれぞれの充填材に要求される流動性、材料分離抵抗性、充填性、強度および耐久性などの品質についても、統一的に検討されたことはない。またこれらの品質は、新しい混和材料や練混ぜ方法等の採用により高度化、高性能化されつつある。そのため、従来の試験方法ではそれらの品質を正確に評価できなくなる場合が生じてきており、それぞれ独自に対応しているのが現状である。そして、充填材自体に要求される性能としては、単なる充填性だけでなく、一体性を確保することが主要な品質項目となる場合が多い。そのためには、充填材にも周辺のコンクリート等と同等以上の力学的性質が必要とされるなどの、構造材料として充填材を評価する場合も多くなってきている。このような事例は、RM構造用グラウトや従来のプレキャスト用グラウトなどにおいても主要な要求品質として取り上げられてきたが、構造型式の多様化やプレキャスト化の進展などに伴って今後ますます焦点となる品質項目になると考えられる。充填材の品質評価研究委員会は、このような充填材の調査を行い、充填材の品質を統一した概念で把握するために設立された。
あとがき
平成3年度から活動を行ってきた充填材の品質評価研究委員会の調査結果のうち、本委員会で対象とする充填材は、種々の議論を経て、”流動性の程度がフロー値またはスランプフロー値で評価される軟練りのセメントペースト、モルタル、コンクリートの無機系材料で、その中に有機系材料が10%程度まで混合されているものも含める”としていることをまず報告した。そして、このような充填材に要求される品質性能を分類化・統一化して、充填材の要求性能を示し、各種の充填材についての品質規格や試験方法を調査した結果を表にまとめて紹介するとともに、各種の充填材の用途に関する現状調査結果を報告した。最後に、シンポジウムで発表された研究成果や討議内容を踏まえ、充填材が正しい用途と要求性能で合理的に使用され、用途によっては構造材料としても正しく評価されることを希望して結びとしたい。
PDFファイル名 015-03-0002.pdf


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