種別 論文
主題 混和材料が高流動コンクリートのフレッシュ性状におよぼす影響
副題
筆頭著者 橋爪進(エフ・ピー・ケー)
連名者1 高田良章(藤沢薬品工業)
連名者2 田中恭一(エフ・ピー・ケー)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 101
末尾ページ 106
年度 1994
要旨 1.はじめに
 近年、流動性と分離抵抗性を高次元でバランスさせた高流動コンクリートの研究が数多く行われており、最近では、この種のコンクリートの配合設計手法も確立されつつある。高流動コンクリートは、1)通常のコンクリートに比較してモルタル量が多く。粗骨材量が少ない、2)モルタルに適度な粘性を付与するために粉体量を増大させる、あるいは分離低減剤を添加する、3)流動性を確保するために高性能AE減水剤を使用する等の使用材料・配(調)合面での特徴を有する。使用材料の中で粉体に関しては、セメント以外に高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石粉、シリカフューム等の混和材を比較的多量に使用する場合が多く、このため高流動コンクリートに使用する高性能AE減水剤にはこれら総ての粉体を有効に分散する能力が要求される。本研究は、高流動コンクリートに適用することを前提として筆者らが新規に開発したポリカルボン酸系高性能AE減水剤を高流動コンクリートに適用し、粉体の種類、高性能AE減水剤の種類および分離低減剤の添加が高流動コンクリートのフレッシュ時の性状におよぼす影響を実験的に検討するとともに、高流動コンクリートの間隙通過性に関して若干の考察を行ったものである。
4.まとめ
 本研究で得られた知見を以下にまとめる。
・新規に開発した無水マレイン酸誘導体重合物を主成分とするポリカルボン酸系ポリマーは高流動コンクリートに比較的良く使用される粉体を有効に分散することができる。
・粉体が異なることによる高性能AE減水剤の添加量の違いは.主として粉体の分散に寄与しない添加量の多少による。
・粉体および高性能AE減水剤が異なることによりコンクリートの粘性は大さく相違し、芳香族アミノスルホン酸系ポリマーを使用する場合の0ロートの平均流下速度はポリカルボン酸系ポリマーを使用する場合の70%程度となる。
・粗骨材量を一定とした高流動コンクリートの間隙通過性は、マトリックスモルタル中の細骨材量によって大きく変化する。
・細骨材量が比較的少ない配合Iの様に.間隔を通過する際の固体表面摩擦が小さい場合には、0ロートの流下速度とスランプフローを用いて間隙通過牲が良好となる領域を特定でき、この場合、0ロートの流下速度が小さいほどスランプフローを大きくする必要がある。
・細骨材量が比較的多い配合IIの様に.間隙を通過する際の固体表面摩擦が大さい場合には、0ロートの流下速度、スランプフローとは無関係に間隙通過性は低下する。この場合、分離低減剤を添加することで間隙通過性を改善することができるが、この効果は分離低減剤の増粘作用より保水性に起因する潤滑作用に依存するものと考えられる。
PDFファイル名 016-01-1014.pdf


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