種別 論文
主題 高流動コンクリートのレオロジー特性に関する基礎的研究
副題
筆頭著者 河井徹(清水建設)
連名者1 橋田浩(清水建設)
連名者2
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
1
先頭ページ 125
末尾ページ 130
年度 1994
要旨 1.はじめに
 高流動コンクリートのフレッシュコンクリートの諸性状をレオロジーの面から解析する研究が進められており、数多くの成果が出されている。しかし、高流動コンクリートのモルタルのレオロジ一定数を実測した報告はあるものの、高流動コンクリートそのもののレオロジ一定数を実測し検討を行った研究成果は、ほとんど報告されていない。
 そこで、筆者らは、各種の高流動コンクリートのレオロジ一定数の測定を行い、レオロジ一定数と試験方法、鉄筋間通過性能および材料分離との関係等に関して種々の実験的な検討を行った。
本論文は、それらの実験概要と得られた成果に関して記述するものである。
4.まとめ
本実験で扱った高流動コンクリートに関して以下のことが結論付けられる。
(1)スランプフローはコンクリートの降伏値と比較的良い相関がある。
(2)Vロートの流下時間は、粗骨材同士のかみ合いがない場合には、コンクリートの塑性粘度と良い相関がある。
(3)鉄筋間通過性能は、塑性粘度が20Pa・s以下の場合には材料分離により低下する場合が多いが、塑性粘度が20〜80Pa・sでは良好となる。ただし、鉄筋間隔が狭くなると塑性粘度が50Pa・Sを越えると多少低下する傾向が認められる。
(4)鉄筋間通過性能は、塑性粘度が20〜80Pa・sの場合にはコンクリートの降伏値が50Pa程度の場合、すなわちスランプフローが60〜65cm程度の場合が最大となる。
(5)振動機をかけた場合の粗骨材の材料分離は塑性粘度が30Pa・s以下の場合には顕著になる。すなわち、高流動コンクリートに振動機をかける必要がある場合には、粗骨材の移動による材料分離に対する抵抗性を出すために、コンクリートの塑性粘度を30Pa・s以上にすることが望ましい。
 今後は、単位粗骨材量(粗骨材体積濃度)と粗骨材の最大寸法を変化させた場合のコンクリートの鉄筋通過性能とレオロジ一定数との関係を定量的に把握していく予定である。
PDFファイル名 016-01-1018.pdf


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