種別 論文
主題 セメントアスファルト乳剤複合体の乾燥収縮及び曲げ特性
副題
筆頭著者 上田満(山口大学)
連名者1 浜田純夫(山口大学)
連名者2 黒川卓郎(日瀝化学工業)
連名者3 安久憲一(大阪セメント)
連名者4
連名者5
キーワード
16
1
先頭ページ 591
末尾ページ 596
年度 1994
要旨 1.まえがき
 セメントアスファルト乳剤複合体を璧や床のように部材が薄く平面形状でかつ周囲からの拘束を考慮しなければならない構造体に適用する場合、その時間に依存するひずみ即ち乾燥収縮ひずみ及びクリープひずみ等を事前に肥握しなければならない。このようなセメントアスファルト乳剤複合体(以下複合体)は、セメントとアスファルトが共存するという複合材料の持つ複雑さ、内部組成の不確定さ等から力学性状に与える材料要因の影響は定性的にも説明が困難である。複合体の力学性状についての研究報告は以前にも数編あるが、乾燥収縮ひずみ、クリープひずみ等についての研究は皆無に等しく、今後の検討課題とされている。そこで本研究では複合体を面的な構造体に適用する際のひび割れ等の発生を検討するための物性でもある乾燥収縮特性を明らかにし、今後の壁体または壁体保護材等への設計に役立てる事を目的とする。このため本報では、セメント、アスファルト乳剤、砂の3成分の配合比を大きく変化させた複合体の乾燥収縮ひずみ、曲げ強度及び曲げ破断ひずみ、曲げクリープひずみを測定したのでその実験結果について報告する。
5.まとめ
セメントアスファルト乳剤複合体の乾燥収縮試験、曲げ試験、曲げクリープ試験から得られた結果を要約すると以下のようになる。
(1)乾燥収縮ひずみは砂の混合割合が0の複合体即ちペーストに於いて最大となり、その値は材令91日に於いて2500μ程度となる。
(2)乾燥収縮ひずみは複合体のC/Eには影響されず、乳剤量、弾性係数によって、多少の影響が現れる。
(3)乾燥収縮ひずみに最も影響を及ぼすと考えられる複合体の材料特性として、骨材体積率が上げられる。
(4)材令28日に於ける乾燥収縮ひずみは20℃の温度環境の基では曲げ破壊応力度の20%載荷ひずみ以下である。
(5)複合体を止水目的のフェーシング材に適用する場合、乾燥収縮のみを考慮すればその配合は三角座標においてセメント:乳剤:砂=20〜40:30〜50:10〜30で組まれる座標内配合が対象となる。
PDFファイル名 016-01-1097.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る