種別 論文
主題 ラーメン高架橋の長期応力変動について
副題
筆頭著者 岩田道敏(東日本旅客鉄道)
連名者1 石橋忠良(東日本旅客鉄道)
連名者2 斉藤啓一(東日本旅客鉄道)
連名者3 近藤純司(東日本旅客鉄道)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 633
末尾ページ 638
年度 1994
要旨 1.はじめに
 RCラーメン高架橋(以下高架橋という)は経済性や施工性の観点から鉄道構造物に数多く用いられている。しかし、その応力状態については不静定力、クリープ、乾燥収縮等の影響が複雑に作用しており、不明確な点が多い。そこで、高架橋の内部の応力状態を調査するために、実高架橋の建設時に計測器を埋設し、応力度およびひずみの測定を継続的に行っており、建設初期の測定結果についてはすでに報告を行っている。今回、3年4か月という比較的長期にわたる測定結果のとりまとめを行ったので以下に報告する。
4.考察
 本高架橋における3年4か月までの鉄筋の応力度、コンクリートの応力度およびひずみの測定により得られた主な結果を以下に示す。
(1)柱および梁の鉄筋応力度は、材令300日程度までに圧縮側へ推移し、その後は周期的な動きを示す。材令300日程度までに圧縮側へ推移する傾向は、コンクリートのクリープ・乾燥収縮の影響であると考えられる。
(2)地中梁の鉄筋応力度については、地上部材に見られる材令初期における圧縮側への推移が認められない。これは、地中梁は埋め戻し土により覆われ地上部材ほど乾燥収縮が進行しないことが原因であると推定される。また、地上部材と同様に、鉄筋応力度は周期的な動さを示す。(3)梁部材における鉄筋応力度の周期的な動きは、外気温や湿度の動きと密接に関係し、夏期には圧縮側に、冬期には引張側に推移するようである。この傾向は、地中梁においては抗、上層梁おいては柱による拘束をそれぞれ受け、その結果部材が膨張傾向にある時に圧縮応力が発生し収縮傾向にある時に引張応力が発生するためであると推定される。
(4)柱の鉄筋応力度については、位置による違い(中央部と上部)は本高架橋の形状ではあまり大きくない。これは、位置により軸力が大きく変化しないことと、径間数が少ないため梁の伸縮による影響が柱に働く軸力に対して小さいことが原因と考えられる。
PDFファイル名 016-01-1104.pdf


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