種別 論文
主題 衝撃弾性波法を適用した異形鉄筋の形状推定に関する実験的研究
副題
筆頭著者 桃木佳子(愛知工業大学大学院)
連名者1 山田和夫(愛知工業大学)
連名者2 林隆浩(ヨーコン)
連名者3 阿部秋男(東京ソイル・リサーチ)
連名者4
連名者5
キーワード
16
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先頭ページ 759
末尾ページ 764
年度 1994
要旨 1.はじめに
 筆者らは、従来からコンクリートの劣化度評価や内部探査を対象とした弾性波法による非破壊試験方法の確立を目的として、一連の基礎的検討を行ってきた。また、前報では、丸鋼を対象として、鉄筋の腐食部分から反射してきた弾性波の速度成分の到達時間と振幅値に着目した衝撃弾性波法による鉄筋の腐食推定の可能性について一連の検討を行った。その結果、鉄筋腐食によって生じた鉄筋断面の変化性状は、衝撃弾性波法によって推定可能であることを報告した。しかし、先の実験で用いた試験体では、断面欠損位置が鉄筋長さの1/2であったため、断面欠損位置からの多重反射波と鉄筋終端からの反射波とが重なってしまい、結果の考察上問題があったこと、使用した鉄筋の長さが40cmと実構造物に埋設されている鉄筋と比べてかなり短かったため、本手法の適用限界については明らかにすることができなかったこと、などの課題も残されていた。そのため、本報では、衝撃弾性波法を適用した鉄筋の腐食推定方法の適用限界を明らかにすることを目的として、埋設鉄筋に入力した衝撃弾性波の伝播・反射特性に及ぼす鉄筋の種類および長さ、並びに断面欠損の程度の影響について一連の実験的検討を行った。
5.結論
 本研究では、衝撃弾性波法を適用した鉄筋の腐食推定方法の適用性について実験的に検討を行った。本研究で得られた結果を要約すると、およそ次のようにまとめられる。
1)異形棒鋼の場合、検出波形は鉄筋表面の凹凸の影響をかなり受けるが、集合平均化処理を施すことによって、検出波形に及ぼす鉄筋表面の凹凸の影響を低減させることができる。
2)鉄筋のみの試験体であれば、本手法を用いることによって、400cm以上の長さを有する鉄筋の形状推定が可能である。
3)本研究で適用した鉄筋の形状推定方法を用いることによって、コンクリート内部に存在する鉄筋の形状変化性状をある程度の精度で推定できるが、推定精度を向上させるためには、反射波がより明確にとらえられるように、衝撃弾性波の入力方法について検討する必要がある。
PDFファイル名 016-01-1125.pdf


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