種別 論文
主題 鉄筋腐食膨張による表面コンクリートのひび割れモデル
副題
筆頭著者 松島学(東電設計)
連名者1 堤知明(東京電力)
連名者2 村上祐治(間組)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 799
末尾ページ 804
年度 1994
要旨 1.はじめに
 塩害による劣化現象は、コンクリート表面からの塩分浸透により鉄筋は腐食を開始し、その腐食膨張圧によりかぶりコンクリートにひび割れ、あるいは剥離・剥落へと進展する。須田らは、鉄筋の腐食膨張圧により鉄筋に沿ったひび割れ発生をモデル化するために、膨張圧を内圧とした厚肉円筒モデルを提案している。筆者らも同様なモデルを提案している。
 しかしながら、実際のひび割れを観察すると、かぶりがある程度あると、鉄筋に沿ったひび割れを生じるか、鉄筋のかぶりが薄い場合は、鉄筋に沿ったひび割れか発生する前に、剥離が生じる現象が見られる。Browneによると、この違いは鉄筋のかぶりtpと鉄筋径φの比tp/φで表され、tp/φ>1.5以上の時はひび割れを、以下の時は剥離が発生することを示している。筆者らは、既にひび割れと剥離の違いは、かぶりと鉄筋径の無次元量D/φ(D=2tp+φ)で説明され、D/φが3.0以下の時は剥離を、3.0以上の時はひび割れか発生することを説明する力学モデルを提案した。本研究は、その力学モデルを検証することを目的として、電食実験により腐食ひび割れを発生させ、D/φの差によるひび割れ発生パターンを調べたものである。
4.まとめ
 筆者らは、今までにひび割れと剥離の違いは、かぶりtpと鉄筋径φの無次元量D/φ(D=2tp+φ)で説明され、D/φか3.0以下の時は剥離を、3.0以上の時はひび割れか発生することを説明する力学モデルを提案している。本研究では、その力学モデルを検証するために、電食実験により発生させた腐食ひび割れパターンと比較し、その妥当性を調べたものである。その結果、D/φ=3を境にして、ひび割れパターン並びにひび割れ発生時の電気量が明らかに異なることが確かめられた。本実験では、D/φ(3.0で明確な剥離を生じなかったものの、得られた結果は筆者らのモデルの妥当性を示唆しているものと考えられる。
PDFファイル名 016-01-1132.pdf


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