種別 論文
主題 セメントモルタル硬化体中の塩化物イオンの移動に関する実験
副題
筆頭著者 掛川勝(建設省)
連名者1 桝田佳寛(建設省)
連名者2 松林裕二(小野田セメント)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
1
先頭ページ 995
末尾ページ 1000
年度 1994
要旨 1.はじめに
 塩化物イオンのコンクリート中への浸透及びコンクリート中での移動現象等の解明は鉄筋コンクリート造の塩害対策を策定する上で非常に重要である。このうち、塩化物イオンのコンクリート中での移動は、単に濃度差による拡散だけでなく、セメント硬化体組織への固定化現象、細孔溶液中での濃縮現象等の影響があるといわれている。これらの現象についての研究はいくつか行われているが、定量的な解明はまだ十分ではない。そこで、本実験ではモルタル供試体を、塩水(蒸留水に塩化ナトリウムを溶かしたもの)に浸せきし、モルタル中の全塩化物イオン量及び細孔溶液中の塩化物イオン量を測定し、モルタル中の塩化物イオンの拡散による移動、濃縮及び固定化の現象について数学モデルをつくるための資料を得ることを目的とした。
4.まとめ
 モルタル供試体の塩水に浸せき材齢を変えた場合の塩化物イオンの分布に関する実験結果は、以下のようにまとめられる。
1)浸せき開始材齢が1箇月程度では、表層部での全塩化物イオン量は水セメント比が小さい方が大きく、内部では水セメント比が大きい方が大きいが、浸せき開始材齢が1年程度では、水セメント比が大きい場合は、全塩化物イオン量は表層部よりも表層部の次の層において大きくなる。
2)浸せき開始材齢が1箇月程度の場合、水セメント比が小さい場合は、塩水濃度が1〜3%では、表層部の細孔溶液中の塩化物イオン量は塩水濃度より高くなり濃縮現象がみられる。塩水濃度10%では、塩化物イオンの浸透が抑制され、細孔溶液中の塩化物イオン量は塩水濃度より低い。
3)水セメント比が大きい場合、固定化される塩化物イオン量は表層部の方が内部より小さくなる傾向にある。
PDFファイル名 016-01-1165.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る