種別 論文
主題 SFRCを用いた土間コンクリートの設計法に関する検討
副題
筆頭著者 坂本守(徳島大学大学院)
連名者1 水口裕之(徳島大学)
連名者2 鈴木信(イゲタ鋼板)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1155
末尾ページ 1160
年度 1994
要旨 1.はじめに
 鋼繊維補強コンクリート(SFRC)は、1973年頃から実用化研究が始められ、舗装材、トンネルライニングなどに利用され、主として無筋コンクリート構造物の機能を高める目的で使われてきた。最近、建築分野においては、工場、倉庫などの土間を中心に利用が検討されている。現在、土間には重量物を積載するものを除いて標準的な配筋をした鉄筋コンクリートが用いられている。SFRCを土間コンクリートに用いる場合には、鉄筋を使用しなくてもよいと考えられ、鉄筋工を行う必要がなく工期の短縮が可能である。また、SFRCは曲げ強度が高く、ひびわれ抵抗性、すり減り抵抗性に優れており、高性能な土間とできる可能性も考えられる。
 現在、土間コンクリートの設計基準に相当するものはなく、設計者が土間の設計条件に応じ、経験的に仕様を決めていることが多い。
 そこで、本研究では、SFRCを用いた土間コンクリートの設計法を検討するために、弾性支持地盤上でのコンクリート板の載荷実験を行い、土間コンクリートの力学的性質について調査し、現在、舗装版の設計に用いられている設計式のSFRC土間コンクリートの使用限界状態での設計における適用牲について検討した。実験要因としては、鋼繊維の混入率、長さおよびコンクリート板厚とし、SFRC、鉄筋コンクリートおよび無筋コンクリート供試体を用いた。
4.まとめ
 弾性支持地盤上での円盤型供試体の載荷試験を行い、輪荷重に対する舗装コンクリートの設計式であるWestergaard式を、SFRCを用いた土間コンクリートの使用限界状態の算定式として検討を行った結果、以下の結論を得た。
(1)土間コンクリートのひびわれ発生限界状態での荷重は、SFRCの曲げ強度を用いてWestergaard式で求めると、安全側の算定値となり、供試体における板厚100mmのSFRC土間の供試体では1.3、板厚85mmでは1.1の補正係数を用いて求めることができる。
(2)ひびわれ幅を0.2mmとしたひびわれ幅限界状態での荷重は、SFRCの曲げ強度を用いて式(2)で求めたひびわれ発生限界状態での荷重に補正係数として1.4を乗じて推定できる。
(3)Westergaard式で求めたひびわれ発生荷重でのたわみは、0.27〜0.54mm(半径400mm間)程度となり使用限界状態として問題は生じないと考えられる。
PDFファイル名 016-01-1193.pdf


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