種別 論文
主題 FRPロッドの応力−ひずみ性状に関する基礎的研究
副題
筆頭著者 牧角龍憲(九州大学)
連名者1 東宏治(九州大学大学院)
連名者2 袴着正隆(九州大学)
連名者3 古賀源象(九州大学)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1161
末尾ページ 1166
年度 1994
要旨 1.まえがき
 連続繊維補強材は、鋼材のように延性を示さずにほぼ弾性状態のままで急激に破断する。そのため、部材の設計に用いる補強材の引張剛性には精度の高い値を用いることが不可欠で、その測定方法を早急に確立する必要がある。
 土木学会「連続繊維補強材の引張試験方法(試案)」においては、伸び計またはひずみゲージを用いてひずみ測定を行うことが定めてあるが、コンクリート部材内での挙動の測定や特殊条件下での測定を考慮すればひずみゲージを用いる方がより一般性が高いと考えられる。このとき、連続繊維補強材は、繊維素線を集束して樹脂加工した素材であるとともに付着強度を高めるために表面加工が施されており(以下FRPロッド)、ひずみゲージの取付位置やゲージ長さによって異なる測定値を示すことが十分想定される。しかしながら、このひずみゲージの測定条件の影響については、魚本らがひずみゲージの種類の影響について報告しているものの体系的に検討された報告は数少ない。そこで本研究では、市販されている種々のFRPロッドの引張試験を行い同一試験体においてひずみゲージの種類、ゲージ長ならびにゲージ取り付け位置を変えた条件でひずみを測定して、測定値のばらつきならびに各要因の影響について検討した。さらに、荷重繰り返しにより引張剛性が変化する場合についても同様の測定を行い、ひずみゲージの変形追随性を調べた。
4.結論
(1)FRPロッドのひずみ測定には、ゲージ長が短いひずみゲージではひずみのばらつきが大きくなるため、ゲージ長が10mm以上の一般用ひずみゲージもしくは5mm以上の複合材料用ひずみゲージを用いるのが適切である。
(2)FRPロッドの成形加工によるひずみの影響を考慮すれば、保証荷重の10%程度の荷重以降の荷重−ひずみ関係を測定するのが妥当である。
(3)数回の荷重繰り返しにより、荷重−ひずみ関係が変化する場合があるため、荷重履歴を受けた後の試験片でひずみ測定を行うことが必要である。
PDFファイル名 016-01-1194.pdf


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