種別 論文
主題 ポンプ圧送中におけるコンクリートのプレクーリング手法に関する検討
副題
筆頭著者 羽渕貴士(東亜建設工業)
連名者1 守分敦郎(東亜建設工業)
連名者2 西川正夫(東亜建設工業)
連名者3 秋葉泰男(東亜建設工業)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1335
末尾ページ 1340
年度 1994
要旨 1.はじめに
 コンクリートのプレクーリングはマスコンクリートの温度ひび割れ制御対策として有効な方法であり、これまでにも数種の手法が開発されている。近年のコンクリート構造物の大型化の傾向とそれに伴う温度応力対策の観点から、今後ますますプレクーリングの重要性は高まるものと考えられる。
 筆者らは、施工性や経済性の壊れたプレクーリングを目指し、打設現場におけるポンプ圧送中に比較的簡易な冷却設備を用いてコンクリートから熱を奪い打設温度を低下させる手法を開発した。ここでは、本プレクーリング手法の実機レベルでの効果を確認するために行なった現場実験結果について報告するものである。
4.まとめ
 ポンプ圧送時にコンクリート圧送管の外周部に低温の冷却水を循環させることにより行うプレクーリング手法に関する検討の結果より、以下の結論を得た。
(1)打設現場において打設直前に比較的簡易な冷却設備を用いて、ポンプ圧送中のコンクリートに対してプレクーリングを行うことが可能である。
(2)75kw型の冷凍機を用い、圧送中の冷却区間長さが25mの場合、冷却前のコンクリート温度が20〜30℃、ポンプ圧送速度が20〜40m3/hrの範用では、その条件により5〜10℃程度のプレクーリングが実施できた。
(3)本プレクーリング手法の適用の際の冷凍設備等の設計の考え方を示した。
(4)スランプ、空気量および強度特性などのコンクリートの品質は、今回用いた手法によるプレクーリングの実施により、プレクーリングを行わない場合とほぼ同様の傾向を示した。
(5)本手法を用いたプレクーリングの実施により、プレクーリングを行わない場合に比較してマスコンクリートの中心部の最高温度を低下させることができた。
 現在実用化されているプレクーリング手法が経済性等の面から大規模構造物を中心に実施されているのに対し、本プレクーリング手法は冷却設備の打設現場単位での移動が可能であり、設備費も既存の設備を利用することにより低く抑えることができることなどから、プレクーリングを一般のコンクリート打設工事に適用することを容易にするものと考えられる。今後は冷却効果およびその信頼性の向上、設計手法の確立に努める予定である。
PDFファイル名 016-01-1224.pdf


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