種別 論文
主題 同一断面に重ね継手を有する梁部材の性状に関する研究
副題
筆頭著者 関口司(東日本旅客鉄道)
連名者1 大庭光商(東日本旅客鉄道)
連名者2
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 265
末尾ページ 270
年度 1994
要旨 1.はじめに
RC高架橋のプレキャスト化を想定した場合に問題となる梁部材の接合方法のひとつとして、一断面に継手が集中し、なおかつ打継ぎ面を有する構造が考えられる。このような試験体に関して、これまで静的曲げ試験および疲労試験を行ってきた。その結果、本構造部材においても、重ね継手長、コンクリートの圧縮強度、かぶりや鉄筋間隔が継手強度に及ぼす影響は、土木学会コンクリート標準示方書で示されている次式で評価できることがわかった。
σss=4√(σ'ck)[lsφ{0.318+0.795(c/φ+15At)}+13.3](ただしc/φ≦2.5)(1)
ここでσss:鉄筋の重ね継手強度(kgf/cm2)σ'ck:コンクリートの圧縮強度(kgf/cm2)
ls:鉄筋の重ね継手長(cm)φ:主鉄筋径(cm)s:横方向補強筋ピッチ(cm)
c:主鉄筋のかぶり、または1/2最小鉄筋間隔の小さい方(cm)
At:横方向補強筋の総断面積を取り囲む主鉄筋の本数で除した面積(cm2)
本論文では、重ね継手長が短い場合の横方向補強筋の効果、曲げモーメントのみならずせん断力も同時に作用する場合の挙動など、さらに検討が必要であると考えられる項目について追加試験を行い、新たに得られた結果とこれまでに得られている試験結果について検討を加えた。
5.まとめ
本試験で明らかになったことを以下に示す。
1)横方向補強筋を有する重ね継手長10φ以上の試験体においては、土木学会コンクリート標準示方書に示されている式により計算される継手強度が得られた。
2)横方向補強筋により、コンクリートが付着割裂破壊を起こした後もかぶりコンクリートの剥離が防止でき、脆性的な破壊になるのが避けられる。
3)曲げモーメントのみならずせん断力も作用する場合であっても、重ね継手長が15φ程度ある本構造部材では、継手部が致命的な弱点とはならず一体梁と同程度の耐力が得られた。
4)静的曲げ試験において継手破壊を起こした試験体は、疲労試験において応力振幅が大きい場合はコンクリートの付着割裂で、応力振幅が小さい場合は鉄筋の疲労破断でそれぞれ破壊した。
PDFファイル名 016-01-2043.pdf


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