種別 論文
主題 FRPラセン筋による重ね継手補強に関する研究
副題
筆頭著者 菅野匡(日本道路公団)
連名者1 神谷誠(日本道路公団)
連名者2 飯束義夫(日本道路公団)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 313
末尾ページ 316
年度 1994
要旨 1.はじめに
慢性化する大都市圏内の渋滞を緩和するために、現在片側2車線の道路を3車線に拡幅する計画が、高速自動車国道法に基づく整備計画によって事業化されている。拡幅工事では、橋梁もまた3車線に拡幅しなければならないのであるが、既設橋梁部に新設橋梁部を打ち継ぎするためには、既設の床版主鉄筋と新設する床版の主鉄筋を継手によって継がなくてはならない。この際、鉄筋継手が1つの断面に集中するために継手部の強度が低下し、さらに所要の重合せ長さを確保するために既設床坂をはつり取らなければならず工費が増加してしまう。
本研究では、この問題を改善するために、重合せ長さが短くとも十分な強度を持つ継手としてCFRP線により補強した重ね継手を既に発表した文献に引き続いて研究対象とし、いくつかの実験を実施し、考察を加えた。文献では、重ね継手、エンクローズ溶接継手、CFRPラセン筋により補強された重ね継手、および、CFRP補強筋により補強された重ね継手の各種の継手をもつ梁試験体の載荷試験、低サイクル疲労試験を行い、その強度と破壊性状を比較検討している。今回は、これらの継手のうち、施工上も有効であるが未だ基礎的実験データに乏しいCFRPラセン筋を取り上げ、継手集中の際に特に問題となる高サイクル疲労試験時の強度を確認し、さらに破壊挙動に関して考察することを目的として載荷試験時にAEによる種々の計測を行った。
5.まとめ
1)載荷試験および高サイクル疲労試験の結果、CFRPラセン補強筋により補強された重ね継手は鉄筋直径の20倍の重合せ長さでもコンクリート標準示方書に規定された重合せ良さの重ね継手と同等の曲げ耐力および疲労耐力が期待できる。
2)使用状態において発生することが予想される応力レベルを載荷した高サイクル疲労試験においても載荷試験において見られるような重ね継手部端部のクラックは発生せず、高サイクル疲労試験後に行った載荷試験においても曲げ耐力の低下は認められない。
3)CFRPラセン筋により鉄筋面内の割裂破壊を抑制することができたが、文献が比較検討している分散配置された重合せ継手ほどの曲げ耐力は得られず、さらに効果的な継手補強方法を検討する必要がある。
PDFファイル名 016-01-2051.pdf


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