種別 論文
主題 主筋の座屈挙動に着目した変動軸力を受けるRC柱の静加力実験
副題
筆頭著者 本多良政(新潟大学大学院)
連名者1 加藤大介(新潟大学)
連名者2
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 455
末尾ページ 460
年度 1994
要旨 1.序
日本建築学会の鉄筋コンクリート造建物の終局強度型耐震設計指針(学会指針)では、座屈防止を念頭においた軸力制限と構造規定が示されている。筆者らは、座屈防止筋の設計法をより具体的に提案するために、主筋の座屈歪度評価式を提案し、繰り返し曲げを受ける部材の主筋の圧縮方向の累積塑性軸歪度が座屈歪度計算値に達したときを変形能の限界とすることにより、座屈防止筋の評価を試みてきた。
一方、既往のRC部材を対象にした実験的研究では、終局時に主筋の座屈が生じたことを報告している文献は多いが、主筋の座屈と部材の靭性との関係を明らかにしている論文は少ない。そこで、主筋の座屈が部材の靭性に及ぼす影響を把握するために、4体のRC柱部材の静加力実験を行った。本論文では、実験の概要と主な実験結果について報告する。
5.まとめ
主筋の座屈が部材の靭性に及ぼす影響を把握するために、4体のRC柱部材の静加力実験を行い、以下の結論を得た。
(1)各試験体とも、座屈が確認された部材角付近で限界部材角となっており、主筋の座屈が試験体の靭性能の決定要因となった。
(2)主筋が細い試験体の限界部材角は最も小さく、唯一主筋の破断が観察された。
(3)帯筋比が一定で配筋法が異なる試験体では、主筋の座屈確認や限界部材角ははとんど変わらなかった。すなわち、本試験体では横補強筋の配筋法よりもかぶりコンクリートの座屈防止効果の方が顕著に作用したといえる。
(4)一定軸力を受ける試験体の限界部材角は変動軸力を受ける試験体とほぼ同じであり、主筋の座屈に対しては、変動軸力が不利に働くことが確認された。
(5)平面保持を仮定した曲げ解析の結果、試験体において主筋が座屈することにより、耐力が減少していく様子が裏付けられた。
PDFファイル名 016-01-2075.pdf


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