種別 | 論文 |
主題 | RC柱部材の曲げ降伏後の繰り返し載荷によって発生する破壊のメカニズムについて |
副題 | |
筆頭著者 | 衣笠秀行(東京理科大学) |
連名者1 | 野村設郎(東京理科大学) |
連名者2 | 西村徹(東京理科大学大学院) |
連名者3 | 西村俊彦(東京理科大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 485 |
末尾ページ | 490 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 本研究は比較的低軸力下で、大変形の繰り返し載荷を受ける柱の破壊性状について考察を行い、曲げ圧縮部コンクリートの剥落にともなって発生する耐力低下がコンクリートの圧縮破壊によってではなく、繰り返しによるひび割れのゆるみ・噛み合い劣化が進行することによって起こり得ることについて述べ、正負繰り返し載荷時に特有の破壊の可能性について論じるものである。 5.まとめ 比較的低軸力を受ける柱の、大変形の繰り返しによる曲げ圧縮部コンクリートの剥落にともなう耐力低下が、コンクリートの圧縮破壊によってではなく繰り返しによるひび割れのゆるみ・噛み合い劣化が進行することによって起こりえる。この破壊について次のように述べることができる。 単調載荷時の部材端部には中立軸位置がほぼ一定に保たれるある曲げ抵抗機構が形成される。繰り返し載荷時には載荷の方向が変わる度にこの単調載荷時の曲げ抵抗機構が、中立軸移動域を経ることによって一時的消滅と再構築を繰り返している。単調載荷時の曲げ耐力を繰り返し載荷下においても発揮するためには、次の2つの条件を満足する必要がある。(1)載荷の方向を変え一時的に消滅した単調載荷時の曲げ抵抗機構が再び構築されること(中立軸移動域を経て定まった中立軸位置が単調載荷時と同じとなること)。(2)構築された単調載荷時の曲げ抵抗機構が曲げ耐力時に作用する応力に対して破壊しないこと(中立軸の後退が起こらないこと)。本実験で観察された繰り返し耐力低下は条件(1)を満足できないために発生したものであり、単調載荷時には発生しない正負繰り返し載荷時に特有のものであると言える。 |
PDFファイル名 | 016-01-2080.pdf |