種別 論文
主題 プレキャストセグメントPCはりの曲げせん断挙動
副題
筆頭著者 伊藤忠彦(横浜国立大学大学院)
連名者1 山口隆裕(横浜国立大学)
連名者2 池田尚治(横浜国立大学)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 967
末尾ページ 972
年度 1994
要旨 1.はじめに
本研究は、コンクリート構造物における施工合理化(工期短縮、高品質化、生産性向上)を目途としたプレキャスト部材の大型構造物への活用を考え、プレキャストセグメント構造の基本的な力学的特性を明らかにすることを目的とする。本構造は、セグメント接合面で部材内の軸方向鉄筋が不連続となることが一体打ち構造と明らかに異なる。現行の設計手法では、接合面が活荷重作用下でフルプレストレス状態、過載活荷重作用下でコンクリートの許容曲げ引張応力度以下とすることで、一体打ち構造と同等の機能と安全度をもつと評価されている。しかし、荷重条件や支承条件が設計と異なれば、供用中に接合面の開口やひびわれが発生することも十分考えられる。したがって、プレキャストセグメント部材における供用時の性能を把握するために、ひびわれ等の発生後の挙動を明確に把握する必要がある。また、終局曲げ耐力に関しては、現行の設計手法でも接合面をひびわれ面とすることで算定は可能であるが、終局せん断耐力に着目した研究は極めて少ない。ここでは、この力学的特性のうち「せん断特性」に着目した実験的研究をせん断補強筋の無いPCはりで行うものである。
5.まとめ
以下に本実験で得られた結果をまとめる。
(1)プレキャストセグメント構造は、PC緊張材の付着の有無で接合面開口後の挙動が全く異なり、アンボンド部材では殆どヒステリシスを持たない挙動を示した。また、ボンド部材では高応力載荷後の除荷時に、セグメント接合部でPC鋼材の局部的な緊張力が減少するメカニズムが観察された。
(2)せん断耐力の算定はプレストレスの効果をβnで割増すのではなく、プレキャストセグメンはりの場合にはデコンプレッションモーメントを、一体打ちはりの場合にはひびわれ発生モーメントを直接評価するのが適当と思われた。
(3)PC緊張材のひずみ増分を曲率から推定することで、従来のM-φ関係を用いてアンボンドPCはりの曲げ変形挙動を解析することができた。
PDFファイル名 016-01-2161.pdf


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