種別 論文
主題 連続繊維補強筋を用いたX形配筋梁の構造性能
副題
筆頭著者 金久保利之(筑波大学大学院)
連名者1 藤沢正視(筑波技術短期大学)
連名者2 園部泰寿(筑波大学)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1063
末尾ページ 1068
年度 1994
要旨 1.はじめに
連続繊維補強筋(以下、FRPRと略する)をそのさまざまな特徴を有効に利用し、鉄筋代替の材料としてコンクリートの補強に用いようとする研究が近年盛んに行われている。通常の平行配筋された梁部材に関しては、曲げ、せん断、付着性状のそれぞれについてすでに研究が行われており、基本的な構造性能は把握されている。いづれの性状についても、FRPRを用いたときの開題点として指摘している項目に、FRPRの破断に起因する部材の脆性的な破壊が挙げられる。
一方、鉄筋コンクリート部材において、主筋をX形配筋することが部材の強度および靭性を著しく改善させることは周知である。逆対称曲げモーメント下では、X形に配筋された主筋はせん断力に対して直接抵抗し、通常主筋全域にわたって一様の引張または圧縮力を負担するため、付着性状が問題視されることもない。FRPRを用いた補強コンクリート部材に対しても、部材の脆性的破壊を防止し、かつ、FRPRの一つの利点である高強度性を有効に活用できる方法として、主筋をX形配筋にすることが考えられる。しかしながら、FRPRを用いたX形配筋部材の実験例は現在皆無であり、その性状は不明である。
本研究では、FRPRを用いたX形配筋を有する梁部材の基本的な構造性能を把握することを目的とする。アラミド繊維筋を用いた梁試験体に対して逆対称モーメント加力を行い、その破壊性状、強度等の構造性能を検討する。
5.まとめ
本研究で実験を行った試験体の強度および変形は、あばら筋曲げ加工部の破断により決定されたが、X筋量の割合が増大するにしたがって、最大荷重の増加がみられた。部材端部位置での主筋のひずみは平行筋とX筋で大きな差はなく、それらの実測値をせん断強度算定式に代入することで最大荷重実験値は評価された。また、X筋の負担する応力を、平行筋のみを考慮したせん断強度計算値より求められる値とすることで、FRPRを用いたX形配筋を有する梁部材のせん断強度を評価することができる。
PDFファイル名 016-01-2177.pdf


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