種別 論文
主題 二次元格子状連続繊維補強材の付着・定着について
副題
筆頭著者 宇田川貴章(武蔵工業大学大学院)
連名者1 望月重(武蔵工業大学)
連名者2
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
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先頭ページ 1141
末尾ページ 1146
年度 1994
要旨 1.はじめに
連続繊維補強材は、鉄筋と比べ高強度で、耐食性に優れ、また非磁性という特徴を持っている。しかし、連続繊維補強材は繊維筋表面の異形加工やフックをつけるといった曲げ加工が難しく、ロッドの形状(一次元)では十分にコンクリートとの付着力を得ることが困難である。これに対して、連続繊維を二次元格子状に成形した補強材を用いた場合、主に交差する繊維筋(横筋)によって抵抗力を得ることができるが、交差部強度など影響因子が多く、その補強材としての付着・定着性能については不明な点が多い。
本研究は、コンクリート中に配筋した二次元格子状連続繊維補強材(以後、補強材と略す)の一軸引張による定着試験、更に縦筋、横筋がそれぞれ1本の試験体の実験結果をもとに縦筋と横筋の交差部でのずれを考慮した有限要素法解析を行い、縦筋、横筋が2、3本になった場合の実験結果を検証し、その付着・定着性能を考察するものである。
6.まとめ
1)2次元格子状連続繊維補強材の付着・定着機構は主として交差する横筋の抵抗による。
2)横筋が、カーボンの場合3本、ハイブリッドの場合2本あると十分な定着が得られる。
3)補強材の付着・定着応力の分布は、スリット面にひび割れが発生した直後は、スリット面に近い交差部の応力が大きいが、荷重が増すにつれて、各交差部の応力は等しくなっていく。
4)横筋、縦筋が1本の試験体の横筋の曲げモーメント分布は、杭頭固定の長い杭が、横力をうけたときの分布に近く、また横筋が1本、縦筋が3本の試験体では、張り出し部分の分布は縦筋が1本の場合に等しいが、縦筋に挟まれた部分の分布は両端を固定端とみた場合に近いと考察される。
5)横筋の支圧反力は交差部の近くで、大きく、横筋は交差部付近で局所的に変形する。
PDFファイル名 016-01-2190.pdf


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