種別 論文
主題 鋼床版上RC高欄のひびわれ発生メカニズムに関する研究
副題
筆頭著者 鈴木宏信(中研コンサルタント)
連名者1 児島孝之(立命館大学)
連名者2 幸左賢二(阪神高速道路公団)
連名者3 松本茂(阪神高速道路公団)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1153
末尾ページ 1158
年度 1994
要旨 1.はじめに
阪神高速道路湾岸線においては、支間および幅員の長大化、軟弱な地盤に支持層を設けること等から重量軽減化のために鋼床版が多く用いられている。また、鋼床版上の高欄、分離帯の構造は材料面から鋼製高欄、RC高欄(RC壁型剛性防護柵)に大別することができる。阪神高速道路公団においては、鋼製高欄は、車両の衝突を受けた場合、損傷箇所の補修が困難である、現場溶接部において亀裂が発生しやすい等の理由により、昭和46年よりRC高欄を標準とし現在に至っている。
昭和62年頃より、建設中の阪神高速道路湾岸線鋼床版上のRC高欄において、多数の鉛直ひびわれの発生が認められた。このため、これらのひびわれ制御対策として、伸縮目地の設置や膨張材の使用を実施した。しかし、これらの改良法ではひびわれの発生の抑制は可能であるが、完全にひびわれの発生を抑止することは困難な状況にあることが判明した。
本報告は、実橋に発生したひびわれ対策についての基礎資料を得るために、模型供試体を作製し、耐久性的観点からの検討を行った試験結果について述べるものである。
4.まとめ
鋼床版上RC高欄に発生している軸引張力によるひびわれ対策のための基礎資料を得るため、実橋を模したコンクリート供試体を用いて中性化および塩水噴霧による促進腐食実験を実施した。
その結果、模型供試体を炭酸ガス濃度10年相当期間の環境下で養生を行った後、塩水濃度10年相当期間の環境下に置いた場合についても、錆汁や新たなひびわれの発生は認められなかった。
また、はつりによる鉄筋の目視観察結果より、中性化深さは5.8mmで鉄筋までは達しておらず、腐食も軽微な状態で、断面欠損は生じていないことが明らかとなった。
今後、残る供試体について、塩水噴霧および自然電位の測定を継続するとともに、はつりによりコンクリート内部および鉄筋の観察を行い、供試体の耐久性およびコンクリート表面保護材の影響等についてさらに検討を加える予定である。
PDFファイル名 016-01-2192.pdf


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