種別 報告
主題 トンネル覆工を対象とした可使時間の長い急硬性コンクリートの基本特性
副題
筆頭著者 廣中哲也(奥村組)
連名者1 白石文雄(奥村組)
連名者2 小西正郎(奥村組)
連名者3 松田敦夫(奥村組)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 377
末尾ページ 382
年度 1994
要旨 1.はじめに
 トンネル施工において、作業環境の改善(粉塵の低減)および施工効率の向上(コンクリートの跳ね返りの解消)を目的とした吹付け工法に替わる新しい一次覆工工法の開発が望まれている。その一方法として、セントル型枠中に急硬性コンクリートを打込んで一次覆工コンクリートを築造する方法が考えられる。一般に急硬性コンクリートには、地山の早期保護および施工サイクルの短縮のために、型枠中に充填するまでは十分な流動性を保持し、打込み完了後は早期に脱型可能な強度に達する性能が必要ときれる。
 そこで本研究では、「型枠にセントルを使用すること」および「現場での施工サイクル」を考慮して、急硬性コンクリートに必要な性能を「急硬材添加後30〜60分の可使時間」と「打設後3〜4時間の脱型強度15kgf/cm2以上の発現」とに設定し、この性能を満足するために急硬材の種類、急硬材の添加量、凝結遅延剤の添加量、養生温度、セメントの銘柄等の各種要因が急硬性コンクリートに及ぼす影響を検討した。
5.まとめ
 各種要因が急硬性コンクリートの基本特性に及ぼす影響を調ペるために配合試験を行い、以下の実験結果を得た。
1)凝結遅延剤の添加率を調整することにより、急硬性コンクリートの可使時間をある程度調整できる。本実験の範囲では、凝結遅延剤を単位結合材量に対して1.2%以上添加することによって急硬性コンクリートの可使時間は、30分間以上の値を示した。
2)養生温度が上昇することにより、急硬性コンクリートの可使時間はかなり短くなることから、所要の可使時間を得るためには、養生温度の影響について十分に考慮する必要がある。
3)急硬材の添加率を調整することにより、材令1〜6時間の強度発現をある程度調整できる。本実験の範囲では、急硬材を単位セメント量に対して10%以上添加することによって材令3時間の急硬性コンクリートの圧縮強度は、15kgf/cm2以上の値を示した。
4)急硬材添加率10%の急硬性コンクリートの圧縮強度は、1.2%以上の凝結遅延剤の添加により低下するが、ベースコンクリートの圧縮強度よりも増加する。
5)養生温度が低下するに従って、急硬性コンクリートの圧縮強度は低下することから、所要の圧縮強度を得るためには、養生温度の影響について考慮する必要がある。
PDFファイル名 016-02-1061.pdf


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