種別 報告
主題 薄肉高強度モルタル板の打込み型枠への適用
副題
筆頭著者 吉本稔(小野田セメント)
連名者1 多田克彦(小野田セメント)
連名者2 笹原厚(間組)
連名者3 加藤章(間組)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1283
末尾ページ 1286
年度 1994
要旨 1.はじめに
 現在、建設工事現場における型枠用合板の使用量は年間200万m2〜300万m2もの莫大な使用量であり地球環境保護上、熱帯雨林伐採抑制、合板型枠使用制限(35%削減)にまで至っている。また、熟練工の高齢化、若年層不足といった問題もある。これらの社会的背景を踏まえ、合板型枠を使用しない、合理化施工に結びつく非構造用打込み型枠工法を開発した。非構造用の場合、部材厚は極力薄く軽量であることが望ましく、マトリックスに無機増粘材、高性能AE減水剤を添加した流動怯が良く材料分離抵抗性の大きな高流動モルタルを用いることによって最小12mmの板厚を持つ薄肉高強度部材の製造を可能とした。モルタル板の補強には溶接金網を使用するが、薄肉であることにより型枠材としての強度、剛性の確保と中性化に対し大きな抵抗性が要求される。
 本報告は、溶接金網により補強した板厚12mmのモルタル板の打込み型枠に要求される基本特性である強度特性、耐久性を確認した後、現場において適用した例についてまとめたものである。
5.まとめ
 薄肉高強度モルタル板を打込み型枠に適用した結果、以下のことが結論される。
(1)無機増粘材、高性能AE減水剤、シリカヒュームの添加により得られた高流動モルタルを使用することにより最小12mmの薄肉高強度部材の製造が可能である。
(2)高流動モルタルを使用したモルタル板は中性化、並びに凍結融解抵抗性に優れ、型枠材として屋内、外での適用に際し、十分な耐久性を備えているものと考えられる。
(3)打設コンクリートと打込み型枠の付着性能を向上させるには凹凸仕上げが有効である。
(4)表面は、平滑であり、あらゆる種類の仕上げ下地材としての可能性がある。
(5)本工法の標準作業量は20m2/人・日以上と在来工法に比べ現場作業量が大幅に削減された。
(6)試験施工により床型枠として、デッキプレートの使用が可能である。
 本工法は、平成4年度建設省建設技術評価制度である「鉄筋コンクリート造建築物の柱・はり型枠の施工合理化工法の開発」に応募し、審査中である。
PDFファイル名 016-02-1215.pdf


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