種別 論文
主題 エポキシ樹脂被覆鉄筋を使用したRC梁の曲げ性状
副題
筆頭著者 武若耕司(東京大学)
連名者1 伊藤利治(東京大学生産技術研究所)
連名者2 小林一輔(東京大学生産技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 29
末尾ページ 32
年度 1980
要旨 1.まえがき
 海洋環境下における鉄筋コンクリート構造物の耐久性は、海水中の塩分による鉄筋の腐食によって支配される。そのため、この様な環境では積極的に防食対策を講じる必要があり、エポキシ樹脂被覆鉄筋はこの防食策の中でも最も有効な方法の一つと考えられる。エポキシ樹脂被覆鉄筋の実用化にあたっては、これまで海外ではFHWAにおいてかなり精力的に実験検討が行なわれ、わが国においても最近その特性についての調査研究が進められつつある。しかし、これらの研究は被覆鉄筋自体の基礎的特性に関する調査が主体であり、これを使用したRC構造物の構造特性についての検討は未だ十分に行なわれていない。そこで本報告では、これまでの基礎的実験結果に基づき、現在実用性があると考えられる4種類のエポキシ樹脂被覆を施した鉄筋についてRC部材への利用可能性を検討する目的で、RC梁の静的曲げ載荷試験および曲げ疲労試験を行なった。またこれらの実験に先がけ、使用したエポキシ樹脂被覆鉄筋の付着特性を把握するため、鉄筋の引き抜き試験も同時に行なった。なお、一連の実験においては参考のため溶融亜鉛メッキ鉄筋についても検討した。
6.まとめ
 実用化の可能性があると考えられる4種類のエポキシ樹脂被覆鉄筋を用いたRC梁の曲げ性状について検討を行なった結果、これらの曲げ性状は無処理鉄筋を使用した場合と比較してほとんど差がなく、エポキシ樹脂被覆鉄筋はコンクリート構造部材に十分利用できることが確められた。なお、この一連の実験と平行して、現在、海洋飛沫帯においてひびわれを導入したRC梁の曝露実験を行なっており、放置後1ケ年を経過した現在までの所では、エポキシ樹脂被覆を行なったものは良好な防食効果を示している。なお、本研究を実施するに当り、種々御協力いただいた大成建設(株)技術研究所の方々に厚く御礼申し上げる。また、本研究は文部省科学研究費補助金(一般研究C)による研究成果の一部であることを付記する。
PDFファイル名 002-01-0008.pdf


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