種別 論文
主題 高炉スラグ粗骨材の簡易表面水率試験方法について
副題
筆頭著者 田代恭一(神戸製鋼所利材部)
連名者1 山崎友二(神戸製鋼所利材部)
連名者2 吉川勇一(神戸製鋼所利材部)
連名者3 橋本実(神戸製鋼所利材部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 33
末尾ページ 36
年度 1980
要旨 1 まえがき
 高炉スラグ砕石は昭和52年「コンクリート用高炉スラグ粗骨村」としてJISに制定され、土木、建築用骨材として巾広く使用できるようになった。また土木、建築学会では、「高炉スラグ砕石コンクリート設計施工指針(案)」、「高炉スラグ砕石コンクリート施工指針案・同解説」を発行し、高炉スラグ砕石の適切な使用方法を提示している。上記両指針では、高炉スラグ砕石は使用前に十分散水して使用するよう指導している。これは高炉スラグ砕石の吸水特性が普通骨村と若干異なるからである。散水することによって、高炉スラグ砕石には表面水が付着する。従ってこの表面水を正確に測定することは、高炉スラグ砕石コンクリートの品質管理上重要なことである。このたび、生コンクリート製造現場で簡単にかつ迅速に測定できる「簡易表面水率試験方法」を考案したので報告する。また、この試験方法を用いて打設した、高炉スラグ砕石コンクリートの品質についても併せて報告する。
5 試験結果のまとめ
 本実験で得られた結果を要約すると、下記のようなことが言える。1.空げき率と理論吸水率の関係は、スラグ砕石の粒子が大きくなる程大きく、小さくなる程小さくなった。2.絶乾状態からと気乾状態からの吸水率の相違は、約2.0〜3.0%となった。また現場に納入される、スラグ砕石は湿潤状態であるため、理論吸水率に近い状態である。3.スラグ砕石の湿潤重量(A)と表乾状態(B)を測定し、4式で求めた微粉付着率(K)で補正することにより表面水率が簡単に測定出来る。4.タオルに付着する、微粉付着率(K)は約0.5%として実用上支障ない。5.簡易表面水率測定に用いる試料は3〜5Kgとした方がよい。6.簡易表面水率試験方法を適用した、コンクリートのスランプは変動が小さく、JISA5308の許容範囲を十分満足した。7.圧縮強度は設計基準強度180Kg/cm2に対し、240〜270Kg/cm2と大きい。また、標準偏差は13〜16Kg/cm2であり、工事現場練りコンクリートの場合、その工事現場における標準偏差がわからない場合の35Kg/cm2より小さい。8.変動係数についてはJISA5308で推奨されている10%以下に対し4.6〜6.4%と小さく、コンクリートの品質管理は良好であった。
PDFファイル名 002-01-0009.pdf


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