種別 論文
主題 コンクリートの硬化に及ぼす化学混和剤の影響
副題
筆頭著者 橘高章(東京大学)
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キーワード
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先頭ページ 73
末尾ページ 76
年度 1980
要旨 1. まえがき
 現在、コンクリートの硬化(凝結)を調べるための定められた試験方法はなく、一般的には、ASTM−C403の規定に準じ求められた値が使用されている。この試験は、物理的な値である貫入抵抗値を求める方法であるため、コンクリート(モルタル)のワーカビリティが値に影響する。特に、化学混和剤を遅延添加で使用する流動コンクリートの使用例が増えて来ているが、流動コンクリートでは、混和剤の大量使用と遅延添加を行なっている。そして、この方法により、著しい作業性を得ている。この為、剤自身あるいは添加時期がセメントの水和に及ぼす影響の検討を行なうには、コンクリート調合等の決定に多大な労を要す。そもそも、コンクリート(モルタル・セメントペースト)の硬化は、セメントの水利反応によるものであるため、当然のことながら貫入抵抗値などにより求めた凝結時間とセメント水和には、密接な関係があると思われる。本報告は、市販されている化学混和剤の内、減水剤・AE減水剤・AE剤・流動化剤などが、コンクリートの凝結に及ぼす影響を水和熱の面からも、検討を加え、さらに、それぞれの混和剤の添加時期を遅らせることにより添加時期がコンクリートの凝結に及ぼす影響についても合わせ検討を行なった。
4.まとめ
 セメントの水和反応に供なう発熱の測定から求めた発熱速度曲線の第2ピークは、コンクリート(モルタル)の凝結と密接な関係にあることが今回の実験においても確認された。そして、この方法は混和剤がコンクリートの硬化へ及ぼす影響を調べるための手段として、有力な方法と考えられる。発熱の測定から言えることは、次のことである。混和剤を混入することによりコンクリートの凝結は遅れる。ただし、促進タイプは除く。混和剤の遅延添加を行なうと常法で遅延性の強い剤程大幅な凝結遅延を起こす。二剤併用すると複合効果を示し、それぞれの剤が示す凝結時間と異なり、それらの剤の持つ凝結時間よりさらに遅れる。剤の種類(組み合わせ)によっては、大幅な遅延現象を起こすことがあり、使用にあたっては、事前に十分な検討が必要である。
PDFファイル名 002-01-0019.pdf


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