種別 論文
主題 鉄筋コンクリート格納容器の耐力・変形性状に関する実験的研究
副題
筆頭著者 青柳征夫(電力中央研究所)
連名者1 高橋敏夫(鹿島建設技術研究所)
連名者2 山田一宇(前田建設工業技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 301
末尾ページ 304
年度 1980
要旨 1.まえがき
 原油の高騰に対処しエネルギー源の多角化を計る観点から、原子力発電の必要性がますます高まりつつある。従来、我が国においては、原子力発電所の格納容器には、鋼製のものが主流をなしていたのであるが、発電規模の大型化に伴ない、施工上の問題点が少なく、安全性にもすぐれるといわれるプレストレストコンクリート(PC)あるいは鉄筋コンクリート(RC)製のものが検討の対象になり、一部の発電所においてはその採用を決定あるいは計画がなされている。本研究は、BWR型MarkIIIRC格納容器を一つのモデルとし、事故時内圧と同時に地震力が作用した場合の耐力と復元力特性に及ぼす配筋方法の影響について実験的な検討を加えたものである。すなわち、縦横直交配筋および正三角形網目状配筋とした縮尺1/30の円筒モデル2体ならびに三角配筋を行なった面内力試験用供試体2体を作製し、実験を行なった結果について述べたものである。
7.まとめ
 以上に述べたことを要約すれば本実験の範囲内で次のことがいえると思われる。
(1)面内力を受ける三方向配筋鉄筋コンクリート板要素の応力度はBaumannの算定式を適用して求めることができる。(2)内圧と同時に水平力を受ける場合、単位体積当りの鉄筋使用量を同じとすれば、正三角形網目状配筋を行なったRC格納容器モデルの水平耐力は、直交配筋のものに比べて小さくなる。しかし、水平力に対する初期のせん断剛性は大きくなり、大きな終局変形能をもっている。(3)正三角網目状配筋したRC格納容器モデルの大変形時におけるエネルギー吸収能力はすぐれており、等価粘性減衰係数が直交配筋モデルに比べ相当に大きい。このことは、三方向配筋法はRC格納容器の耐震性を改善する上で一つの有力な手段となり得ることを示唆している。
PDFファイル名 002-01-0076.pdf


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