種別 論文
主題 コンクリート充填角形鋼管柱の復元力特性に及ぼす鋼管幅厚比の影響
副題
筆頭著者 崎野健治(九州大学)
連名者1 富井政英(九州大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
3
先頭ページ 305
末尾ページ 308
年度 1981
要旨 1.研究目的
 鉄筋コンクリート柱の脆性破壊の改良を目的として、筆者らはコンクリート充填角形鋼管柱の研究を行なっている。コンクリート充填角形鋼管柱が定軸力のもとで繰返しせん断力を受ける場合の復元力特性に影響を与える因子には、せん断スパン比a/D(記号については図1参照)、鋼管幅厚此D/t、軸力此N/N0、材料の力学的性質、荷重履歴などが考えられる。このうちせん断スパン比の影響については、現在までの研究により、せん断力の影響が大きいような短い柱(a/D=1)でも、軸力の大きさにかかわらずエネルギー吸収能力の大きい紡すい形の復元力特性を示し、繰返しによる耐力低下の割合は曲げ破壊する柱(a/D=1.5、2)よりもむしろ小さいことなどが明らかにされている1)。以上のことから、本論は比較的細長い柱の繰返し載荷時の復元力特性に及ぼす鋼管幅厚比の影響を実験的に明らかにすることを目的とする。
5.結論
 定軸力のもとで繰返しせん断力を受けるせん断スパン比a/Dが3のコンクリート充填角形鋼管柱の実験を行なった結果、その耐力・変形性状について下記のことがわかった。i)せん断力−部材角関係:各変位振幅での第1サイクル目の除荷点を連絡したスケルトンカーブは、単調載荷の場合の理論線と比較すると劣下現象が見られるが、ループの形状はエネルギー吸収能力の大きい紡すい形となっている。ii)繰返しによる耐力低下:鋼管幅厚比D/t、軸力比N/N0が大きくなるほど、耐力低下は顕著になり、N/N0が0.5の場合で、最大耐力の52%(D/t=46)、61%(D/t=34)、80%(D/t=24)にまで低下する。しかしながら、この場合、耐力はこれより低下することはなく、それ以後の繰返しではむしろ耐力の再上昇が見られた。
PDFファイル名 003-01-0077.pdf


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