種別 論文
主題 低品質の骨材を用いたコンクリートの性質
副題
筆頭著者 友沢史紀(建設省建築研究所)
連名者1 桝田佳寛(建設省建築研究所)
連名者2 田中斉(建設省建築研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 97
末尾ページ 100
年度 1982
要旨 1.はじめに
 JASS5では、昭和50年の改訂によって骨材の品質の級をI〜III級に区分し、使用するコンクリートの品質の級と対応させ、通常のコンクリートではII級以上の骨材の使用を勧めている。また、JISA5308(レデーミクストコンクリート)においてもコンクリートの所要性能確保のため新たに付属書に骨材についての規定を設けている。しかし、近年、河川産骨材の枯渇こ伴ない、川砂利、川砂の品質が低下する傾向にあることが指摘され1)、地域によっては良質を骨材の入手が困難であり、今後一層品質の悪い骨材を使用せざるを得ない状況になっている。そのため、これらの品質規定を満足しない骨材が使用されるケースも多いことが考えられる。1978年6月の宮城県沖地震での被害建物調査において2)、用いている骨材の品質の悪いこと、コンクリートのヤング係数が小さいことが指摘されたが、このようを品質の悪い骨材や規格に合わないいわゆる低品質な骨材を用いた場合のコンクリートに与える影響については少しずつ明らかにされてきているものの3)4)、まだ十分でないと思われる。本研究は、このような低品質の骨材を用いたコンクリートの力学的性質および耐久性について検討を加え、これらの低品質骨材の適正利用をはかるための資料とすることを目的として行なったものである。
5.まとめ
 本研究で行った実験結果をまとめると次のようになる。i)低品質骨材を用いたコンクリートは、良質の骨材を用いたコンクリートと比較すると、同一調合では強度はやや出にくい傾向にある。ii)ヤング係数は、15〜20%程度低下する。iii)乾燥収縮率は、20〜30%程度大きくなる。iv)比重・吸水率でIII級以下のものでは凍結融解抵抗牲が著しく劣るものがでてくる。v)以上の結果、比重・吸水率でIII級以下の骨材についてはその使用にあたって注意が必要である。
PDFファイル名 004-01-0025.pdf


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