種別 論文
主題 試作D3鉄筋を用いた縮小部材実験
副題
筆頭著者 村山八洲雄(鹿島建設技術研究所)
連名者1 野田進(鹿島建設技術研究所)
連名者2 岩城良(鹿島建設技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 277
末尾ページ 280
年度 1982
要旨 1.まえがき
 近年、RC構造物はますます大型化の傾向にある。そのため、構造物の模型実験を行う場合、実験施設の制約や実験費用の増大などから、模型の縮小化が重要になってきている。RC構造物を対象にした縮小実験は従来より行われてきたが、国内では、D6未満の異形鉄筋がないため、実験精度上縮小化には限界があった。一方、国外では、1960年代より直径が数mmの鋼線材を鉄筋として用いる縮小実験の検討が進められてきており、既に表面に凹凸を設けた線材を用いている例(1)もある。また、コンクリートについては、骨材寸法の相似性(2)、テストピースの寸法効果(3)およびコンクリートの応力−ひずみ曲線の相似性(2)などの検討が行われている。しかし、線材についてみると、その形状は実際の鉄筋とは異っており、付着強度は良好のようであるが、付着すべり特性の確認までには至っていないように思われる。そこで、市販の鉄筋と同様の形状と機械的性質を有する直径3mmの縮小異形鉄筋(以下D3鉄筋と仮称)を試作し、縮小実験への適用性を調べるために、付着試験とRC部材の曲げ試験を行った。その結果、このD3鉄筋は市販の鉄筋と同等の付着特性を有し、RC構造物の縮小実験に適用できる見通しが得られた。
5.まとめ
 (1)RC構造物の縮小模型実験に応用することを目的としてD3鉄筋を試作し、その付着特性を調べるとともに、これを用いた曲げ破壊型のRC部材実験を行った。その結果、τ−δ/φ曲線やP−δ曲線の初期勾配および鉄筋降伏後のひびわれ幅に関して、精度向上のための検討の余地は残されるが、D3鉄筋は市販鉄筋とほぼ同等の性能を有し、縮小模型実験に適用できる見通しが得られた。(2)プロトタイプに異形鉄筋が用いられるとき、縮小実験に丸鋼を用いると、曲げ破壊型の場合でも大きな実験誤差を招く場合のあることがわかった。また、インデント鋼やネジ棒でも、付着破壊型の実験で大きな誤差を招く可能性がある。(3)精度向上のためには、鉄筋に関しては支圧面積係数を指標とした鉄筋形状の改良、コンクリートに関しては供試体の寸法効果による強度差の検討などが考えられる。
PDFファイル名 004-01-0070.pdf


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