種別 論文
主題 2本束ね鉄筋の重ね継手長さに関する研究
副題
筆頭著者 矢代秀雄(日本大学生産工学部)
連名者1 桜田智之(日本大学生産工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
4
先頭ページ 285
末尾ページ 288
年度 1982
要旨 1.まえがき
 束ね鉄筋における重ね継手では、数本の鉄筋が接しあうため、鉄筋をとりまくコンクリートの表面積が減少するので、通常の重ね継手の場合にくらべ継手長さはより長い値を必要とすることになる。また束ね鉄筋とした場合の継手長さを長くする程度、あるいは継手部の補強方法など設計に対する規定については、その基礎となる必要定着長さに関する考え方の相異により、各規定に差がみられるのが現状である。筆者らは先に束ね鉄筋および重ね継手に関する実験を行ない、太径(D32)を用いた、継手を有する束ね鉄筋の場合でも従来通りの配筋と比較して著しい差異が認められなかったことを確認し1)、割裂破壊を防止し部材のじん性を高めるために重ね継手部分の横補強筋が効果的であることを報告2)しているが、近年、より高いじん性レベルでの継手部の安全性が要求されており、この点に関する確認をする必要がある。そこで前回の束ね鉄筋の配筋形状に関する報告3)では、大変形時におけるじん性を対象に検討し、継手がない場合であるが、種々の配筋形状による束ね鉄筋が、かなりの変形に対し耐力を維持出来ることを確認している。今回の報告は添え筋を用いた2本束ね鉄筋の重ね継手について、大変形時までを対象とした曲げ実験を行ない通常の重ね継手による場合の実験結果と対応させることにより、束ね鉄筋の有効周長を実験的に確認し、必要重ね継手長さの算定に関する資料を得ることを目的としたものである。
4.まとめ
 通常の重ね継手の実験結果と比較することにより2本束ね鉄筋の必要重ね継手長さの検討を行なった。その基礎となる束ね鉄筋の有効周長について明確な結論は得られなかったが、概ね次の範囲にあると考えられる。1)通常の重ね継手長さに対する2本束ね鉄筋の必要重ね継手長さleはIIシリーズの25Lを基準とし、Iシリーズの30Bより35Bの範囲であると考えればle=1.2〜1.4lとなる。2)束ね鉄筋の有効周長φeをコンクリートに接する外周と考えるとφe=5/6φ(φ/φe=1.2)となり実験結果の下限値を示す。
PDFファイル名 004-01-0072.pdf


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