種別 論文
主題 酸性水によるコンクリートの侵食に関する研究
副題
筆頭著者 喜多達夫(間組技術研究所)
連名者1 竹内恒夫(間組技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 225
末尾ページ 228
年度 1984
要旨 1 まえがき
 酸性環境下におけるコンクリートは、セメントの水和生成物である水酸化カルシウムが酸と反応して中性化し、骨材相互の膠着力も失われ、最悪の場合には破壊に至ることもある。このような被害例は酸性河川水による砂防ダムや種々の酸類を含んだ工場などの廃液によるコンクリートの劣化などかあり、その被害は深刻な問題となりつつある。これらの状況に対応するには、種々の酸性環境下におけるコンクリートの侵食状況を基準となるべき一定条件下で解明しておく必要がある。そこで、侵食機構の異なる代表的な酸性水(塩酸水および硫酸水、ともにPH≒3)を対象として、セメント種別、水セメント比や浸漬期間(以下、材令という)の違いによる耐食性の関係を調べると同時に、防食塗装による効果を確認することを目的として、2年間にわたるコンクリートの酸性水浸食試験を行い、これらの結果をとりまとめ報告するものである。
4 まとめ
 酸性水(PH≒3)によるコンクリートは、材令の増加とともに耐久性が低下し、普通セメントを用いた供試体では水セメント比の影響を著しく受けることが判明した。特に、硫酸水中のコンクリートは、C3Aの少ないセメントを選定する必要があるが、普通セメントに比べ侵食の程度が著しく小さくても、材令の増加とともに同様に侵食を受けるので防食塗料などで被覆する必要がある。しかし、この防食塗装は下地処理が十分でないと酸性水の侵入による中性化の原因となるため、塗装に際しては十分注意する必要がある。
PDFファイル名 006-01-0057.pdf


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