種別 論文
主題 高強度鉄筋を用いたRC部材に関する研究
副題
筆頭著者 岡田清(京都大学工学部)
連名者1 小林和夫(京都大学工学部)
連名者2 宮川豊章(京都大学工学部)
連名者3 青木誠(大阪府庁)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 613
末尾ページ 616
年度 1984
要旨 1.まえがき
 現行のJISでは降伏点強度σsyとして50kgf/mm2までの鉄筋が規格化されているが、50kgf/mm2級の異形鉄筋については基礎資料が十分でないこともあって許容応力度等は制定されていない。その適用に関して、設計上の検討が村田ら、秋本により報告されている。著者らは、これまでσsyが70kgf/mm2程度の高強度鉄筋を対象として、薄層ファイバー補強との併用やアンボントPC部材の非緊張鉄筋としての適用などを検討した。諸外国、例えば終局強度設計法によるACI318-77ではσsyの上限値を80,000psi(56kgf/mm2)までとし、CEB/FIP Model Code(1978)に準拠したFIP Recommendations on Practical Designの草案(1982)では鉄筋等級S 400、500、600(数値:σsyの特性値)の中から選定してよいとしている。高強度鉄筋の使用にあたっては詳細な検討を要する問題も残されているが、今後より広く適用化の方向にあろう。
 本研究はσsyが50〜70kgf/mm2の鉄筋を主引張筋として用いたRC、III種PCはり部材に対して曲げおよびせん断試験を実施し、基本的剖材特性を検討したものてある。
5.結論
 断面寸法・鋼材指数がほぼ等しい高強度鉄筋(σsy=50〜70kgf/mm2)と普通鉄筋(σsy=30kgf/mm2)のRCはりを較べると、鉄筋比pの小さい前者では降伏荷重時までの剛性は低下するが、終局曲げ耐力、フオーリングブランチ領域の耐荷性状、±3δy程度の交番荷重下の履歴ループ特性などは後者とほぼ等しい。前者のひびわれ幅制卸からは細径鉄筋による配置間隔の減少やIII種PCの採用が有効である。持続荷重下のたわみや最大ひびわれ幅の増大比は鉄筋強度・鉄筋比や荷重レベルで顕著な差はみられない。一方、断面の有効高が同一のとき、終局せん断強度は高強度鉄筋の使用によりpを小さくすると低下するが、III種PCでは同程度のpを有するRCよりかなり増大する。
PDFファイル名 006-01-0154.pdf


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