種別 論文
主題 鋼繊維補強コンクリートの標準調合に関する研究
副題
筆頭著者 友沢史紀(建設省建築研究所)
連名者1 福士勲(住宅都市整備公団)
連名者2 田中斉(建設省建築研究所)
連名者3 安田正雪(建設省建築研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 229
末尾ページ 232
年度 1985
要旨 1.はじめに
 鋼繊維補強コンクリート(以下、SFRCと略記)を実際の構造物に利用していくためには、その力学的性質や構造物としての性能を明らかにする必要があることはもちろんであるが、一方、施工性が良く均質で密実なSFRCが得られるような調合方法を明らかにすることも不可欠である。また、SFRCの諸性質を検討するためにも一定のルールに従った調合定め方による各種調合のSFRCの性質を比較検討する必要がある。このような目的で建築構造物を対象とする軟練りのSFRCの標準的な調合を得るための実験研究を行い「繊維補強コンクリートに関するシンポジウム」(JCI)に報告した。
 本研究は、それに続くもので、粗骨材最大寸法、細骨材粗粒率を変化させたSFRCの標準的な調合について検討したものである。
 なお、本研究は、日本建築学会材料施工委員会「スチールファイバーコンクリートの実用化に関する調査研究委員会」(委員長小倉弘一郎明大教授)の研究の一環として実施したものである。

6.まとめ
使用材料や調合条件の種々の組合せに対して128バッチのコンクリートの練り混ぜ実験を行いSFRCの最適調合について以下の結論を得た。
i)SFRCの単位水量および細骨材率は、SF混入率の増加に伴ってほぼ直線的に増加する。
ii)SFRCの粗骨材の最大寸法、細骨材の粗粒率、セメント比、スランプが変化した場合の単位水量および最適細骨材率の変化量は、SF混入率1.5%程度までは、通常のコンクリートの場合とほぼ同様である。
iii)SF混入率の大きい軟練りのSFRCは、流動性が通常のコンクリートと若干異なり、スランプだけで流動性を評価することは困難であり、また、単位水量、細骨材率が著しく大きくなるので、力学的性質以外に硬化後のSFRCの乾燥収縮、耐久性等の品質についての検討が必要になると考ええられる。
iv)SFの仮想実績率を考案し、この仮想実績率からSFのかさ容積を求め、粗骨材の標準かさ容積と同一に扱うことによってSFRCの最適調合を求める方法の可能性を検討した。
v)実験結果に基づき、SFRCの最適な単位水量および細骨材率の標準値を示した。これによって所要のワーカブルなSFRCの調合を容易に求めることができる。
PDFファイル名 007-01-0058.pdf


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