種別 論文
主題 各種低発熱型セメントを用いた高強度コンクリートに関する基礎研究
副題
筆頭著者 青木茂(大林組技術研究所)
連名者1 十河茂幸(大林組技術研究所)
連名者2 芳賀孝成(大林組技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 273
末尾ページ 276
年度 1985
要旨 1.まえがき
 連続地中壁の現状での利用形態は、山留め壁体、建築構造物での地下外壁、場所打ち杭としての基礎杭等種々あり、その用途は広い。これらの用途においては、現在のところ壁体コンクリートの設計基準強度は180kg/cm2〜300kg/cm2が多く、強度的にはこの範囲でその目的を十分達している。しかし、今後は大深度構造物および特殊構造物など高強度域での本体利用が考えられる。これらの需要に対処するためには、気中打設コンクリートと同程度の高強度域での品質保証を確保しておく必要がある。
 本研究は、この様な観点から連壁コソクリートの高強度化の可能性について配合の面から調査したものである。研究にあたっては、高性能減水剤の使用を条件に、富配合化による水和熱上昇を低減するため各種低発熱型セメントをパラメータに配合試験を行った。本論文はこれら配合試験結果の一部をとりまとめたものである。

4.まとめ
 連壁コンクリートに高性能減水剤を使用することにより、低水セメント比でかつ所要のワーカビリチーをもったコンクリートの製造が可能であり、材令28日の圧縮強度がNPで650kg/cm2程度、高炉系セメントで400kg/cm2〜600kg/cm2程度の高強度化が可能であることが判明した。
本実験で得られた諸事項を以下に示す。
(1)高強度連壁コンクリートを製造する場合、高炉系セメントの使用が単位水量および単位セメント量の削減に有効であり、低発熱特性を考慮すると、水和熱の低減にも役立つものと考えられる。
(2)高強度連壁コンクリートに高炉系セメントを用いた場合、普通セメントに比べてベーススランプの変動割合が大きいことを考慮して、スランプの目標値を設定する必要がある。
(3)流動化剤の添加率とスランプ増大量は比例関係にあるが、富配合のため流動化剤の混入量が多くなり、スランプ増大効果は通常の水セメント比の場合より大きくなる傾向にある。
(4)W/C=30%の領域ではブリージングはほとんどない。これは連壁コンクリートの品質の面で有利な事項であると思われる。
(5)高強度連壁コンクリートの強度を長期材令でとらえた場合、高炉系セメントの使用が有効である。
PDFファイル名 007-01-0069.pdf


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