種別 論文
主題 高温下における鉄筋コンクリート部材の力学的性状
副題
筆頭著者 金津努(電力中央研究所)
連名者1 青柳征夫(電力中央研究所)
連名者2 遠藤達巳(電力中央研究所)
連名者3 大嶋匡博(大成建設土木設計部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 433
末尾ページ 436
年度 1985
要旨 1まえがき
 原子力発電所のコンクリート製格納容器等、高温に曝されるコンクリート構造物の設計法では、コンクリートの温度制限値として、一般部で通常時65℃、事故時175℃、局部(配管貫通部、配管破断によりジェットを受ける部分)で通常時90℃、事故時350℃という値が設定されている。これらの制限値は、冷却材として300℃〜500℃で循環する液体ナトリウムを使用する高速増殖炉においては、炉の周辺コンクリート構造物の冷却設備にとって相当に厳しい値である。また、このような高温下におけるコンクリート・鉄筋コンクリート(RC)の力学性状を扱った実験データも少ないため、現行設計法の合理化および高温下におけるコンクリート構造物の安全性の向上の面から、高温条件下での実験データの収集が急がれている。
 本研究は上記の観点から、500℃までの高温に曝されるRC部材の曲げ破壊実験を行ったもので、RC部材の耐力・変形性状に及ぼす温度の影響を、常温の場合と比較することにより明らかにしたものである。

5まとめ
 本研究で得られた主な結論は次の通りである。
i)高温下に曝されるRC部材では、温度上昇に伴って鉄筋コンクリート間の熱膨張係数差に起因する内部応力が増加し、これによりひびわれが発生し変形が大きく進展する。
ii)ひびわれ発生後の温度と曲率の関係は、全断面有効時およびひびわれ断面における曲率の計算値に基づいて、おおよそ推定することができる。
iii)高温下におけるRC部材では、熱膨張係数差に起因して鉄筋に蓄積される圧縮ひずみが、載荷モーメント-曲率の関係に大きく影響する。
iv)高温下における鉄筋コンクリート部材の終局耐力および塑性変形性状を評価するには、鉄筋の大変形域における応力-ひずみ関係を考慮することが、高温下の場合以上に重要となる。
PDFファイル名 007-01-0109.pdf


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