種別 論文
主題 エポキシ樹脂注入補修した鉄筋コンクリートはりの疲労性能に関する研究
副題
筆頭著者 西林新蔵(鳥取大学)
連名者1 井上正一(鳥取大学)
連名者2 大谷公行(鳥取大学)
連名者3 川村勝(阪神道路公団)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 121
末尾ページ 124
年度 1986
要旨 1.まえがき
 近年、塩害やアルカリ骨材反応に見られるようなコンクリート構造物の早期劣化が社会問題となる中で、コンクリート構造物の診断、健全度評価、劣化した構造物の耐力の復元ないしは補修・補強法の開発が望まれ、一方では構造設計に耐久性設計を導入することが要望されてきている。本研究では繰返し荷重下における鉄筋コンクリートはり(以下RCはりと称す)の耐久性に着目し、RCはりの破壊規準さらには延命の観点から、疲労劣化したはりのひびわれ中にエポキシ樹脂注入を施すことによる補修効果を、補修しないはりの疲労特怯との関連において検討し、併せて最も効果的な補修の時期をも明らかにすることを目的としている。
4.結論
 本研究は、一定および変動繰返し荷重下におけるRCはりの疲労特性を明らかにし、併せて、疲労劣化したRCはりのエポキシ樹脂注入工法による補修効果を、寿命の廷命の観点から明らかにすることを目的として行ったものである。ここでは本研究の範囲内で明らかになったことを列挙し、結論とする。
(1)一定繰返し荷重下におけるRCはりの疲労寿命および変動荷重下における累積繰返し回数比は対数正規分布に従う。
(2)疲労劣化したはりに対するエポキシ樹脂注入補修工法は疲労寿命の延命をもたらす。この延命効果は、補修時期が遅くなる(疲労損傷が大きくなる)に伴って大きくなるといえる。また、廷命効果を最大にするような補修時期が存在するものと考えられる。
(3)変動荷重下における疲労寿命のばらつきを表わす指標として、累積繰返し回数比の対数の標準偏差V(LogM)をとると、この値は補修はりの方が補修しないはりよりもやや大きくなるが、これは樹脂注入の良否に関係してMの値が大きく変化することに起因したものと考えられる。
(4)実験室レベルではあるが、樹脂注入補修は、残留ひびわれ幅が0.025mm以上あればほぼ完全に行えるものと推察される。
PDFファイル名 008-01-0031.pdf


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