種別 論文
主題 アルカリ骨材反応に対する鉄筋拘束の影響
副題
筆頭著者 本田裕夫(奥村組)
連名者1 白石文雄(奥村組)
連名者2 植田浩吉(奥村組)
連名者3 林芳尚(奥村組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 169
末尾ページ 172
年度 1986
要旨 1.まえがき
 関西地方を中心として、昭和40年代から50年代にかけて施工されたコンクリート構造物にアルカリ骨材反応の事例が多く発生している。最近では海砂の塩分規制、有害骨材の排除などによりアルカリ骨材反応の促進要因は排除されつつあるといわれるが、アルカリ骨材反応が発生しているコンクリート構造物に関しては、その性状や劣化防止などを含め今後の研究がまたれるところである。
 アルカリ骨材反応の事例は無筋コンクリートや鉄筋比が小さいマス構造物で多いといわれている。また、ひびわれの発生形態も内部鉄筋の配置と大いに関係があるといわれる。本報告は、アルカリ骨材反応に対する鉄筋拘束の効果を検討するために行った拘束膨張試験およびアルカリ骨材反応を生じているコンクリートの強度特性試験の結果について報告するものである。
4.まとめ
 アルカリ骨材反応に対する鉄筋拘束の影響を知るためにコンクリート供試体の拘束膨張試験を行った。また、あわせて弾性係数、ポアソン比などの強度特性試験を行った。実験の結果のまとめを以下に示す。
<強度特性実験結果>
(1)促進養生供試体では、圧縮強度、弾性係数とも材令1.0ヶ月以降低下する傾向にあるが、標準養生供試体では材令4.0ヶ月まで圧縮強度、弾性係数とも増加しており、4ヶ月以降で低下する傾向にある。
(2)材令4.0ヶ月における圧縮強度試験時の応力増加に伴なうポアソン比の変化は、アルカリ骨材反応が進んでいない標準養生供試体では変化があまり大きくなく、0.20〜0.26程度であるが、アルカリ骨材反応が進んでいる促進養生供試体では低応力下でポアソン比が標準準養生供試体より小さく、応力の増加にともない増加し0.30以上になっている。
<拘束膨張試験結果>
(1)鉄筋拘束供試体の膨張量は、無拘束供試体にくらべて20〜45%となっている。
(2)今回の実験でのアルカリ骨材反応による最大膨張圧は60kgf/cm2であった。
(3)拘束膨張量の測定結果から算定したクリープ係数は、5.7〜13.3と大きく通常設計で用いられている値と比べると相当大きい値となる。
PDFファイル名 008-01-0043.pdf


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